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活躍する卒業生 Vol.34

西村 大河さん

人文学部 英語英文学科 2020年3月卒業
国連訓練調査研究所(ユニタール)広島事務所

平和と人材育成を支える仕事

私が勤務する国連訓練調査研究所(ユニタール)は、研修事業に特化した国連機関です。2024年には世界中で約55万人がユニタールの研修を受講し、より良い未来の実現に向けた各国の人材育成を支えています。ジュネーブ本部のほか、広島、ニューヨーク、ボンに事務所を構え、世界各地にネットワークを広げています。
中でも、2003年に設立された国連ユニタール広島事務所は、平和と復興の象徴である広島を拠点に、リーダーシップや起業家・民間企業の競争力向上、技術開発の促進等に関する国際的な研修を展開し、持続可能な平和と繁栄の実現に貢献しています。
現在、私は、平和構築および国際開発分野における人材育成を目的とした研修事業に、プロジェクト・アシスタントとして従事しています。業務は多岐にわたり、研修参加者や国際機関のニーズ調査、研修設計や教材開発、ドナー(支援者)やパートナー(協力機関)との連携、広報、データマネジメントなど、インストラクショナルデザイン(教育設計)およびプロジェクトマネジメントに関わる幅広い業務を担当しています。

多文化共生を体感した学生生活

広島修道大学では文学部英語英文学科に在籍し、英文学、言語学、英語教育を中心に学びました。また、交換留学生のための宿舎であるインターナショナルハウスでは、レジデント・アシスタント(RA)として2年間住み込みで活動し、留学生の生活支援やイベントの企画・運営に携わる貴重な経験を得ました。
高校時代まで英会話もままならなかった私ですが、実践的に外国語を学び、多文化環境で生活する中で、国内外の多様な価値観に触れました。その過程で、日本人としてのアイデンティティを深めつつ、国際的な視野と感性を養うことができたと感じています。現在、日本にいながら多文化環境で違和感なく仕事に取り組めているのは、こうした経験が確かな基盤となっているからだと実感しています。

留学で深めた学びと自己理解

今につながっていると強く感じる大学時代の経験は、アリゾナ州立大学への交換留学です。10カ月間という短いプログラムではありましたが、自分自身と徹底的に向き合い、卒業後に何をめざすのかを真剣に考える、非常に濃密な時間となりました。
当時の私は英語力が不十分で、留学先の授業についていくのに本当に苦労しました。しかし、その困難こそが学びを根本から見直す契機となり、特に「英語という言語の役割」を改めて考える大きなきっかけになりました。それまで私は、人とのコミュニケーションが好きだったこともあり、リスニングやスピーキングに重点を置いていましたが、留学中に英語で専門科目を学び、週に数百ページの教科書を読み、エッセイを書き、試験を受けるという環境に身を置いたことで、リーディングやライティングの重要性を痛感しました。
現職では、英語でメールや文書を作成する場面が多くあります。そのため、学生時代にこの気付きを得て、読み書きの力を意識的に鍛えることができたのは、今につながる大きな財産になったと感じています。

研修参加者の成長が何よりの励み

ユニタールの研修事業で最もやりがいを感じるのは、参加者が研修を通じて目標とする知識やスキルを身につけ、学んだ理論を実践へと移していく姿を目の当たりにしたときです。年間を通じてさまざまな準備を重ねて事業に取り組んでいるからこそ、これまで自分やチームが積み上げてきた努力が実を結ぶ瞬間に立ち会えると、大きな達成感があります。
また、現在携わっている平和構築や国際開発分野における人材育成・能力開発の成果が、社会や地域の持続的な発展に寄与していくと考えると、一層のやりがいを感じます。大学では教育課程を選択していましたが、そこで得た教育への多角的な視点は、「人を育てる」という現在の業務に確かに生かされていると実感しています。

大学で見つけた未来への道

振り返ってみると、今の私があるのは、他のどの大学でもなく広島修道大学で学んだからだと、自信を持って言えます。
中四国最大級の私立大学として多様な学生が集う一方で、少人数制の授業や学業に関する窓口での丁寧な対応など、個々へのサポートがしっかりと行き届いていました。積極的に学ぼうとする姿勢があれば、先生方はお忙しい中でも時間を割き、惜しみなく知見を共有してくださいました。
また、大学には常に多様で活発な活動があり、探せばいくらでも自分を成長させる機会が見つかります。私の場合は、交換留学やRAとしての生活、学生アシスタントとしての業務、講演会の通訳、日米交歓ディベートへの参加などが、その大きなきっかけとなりました。
興味のある方は、ぜひ広島修道大学への入学を検討してみてください。そして、入学後は大学生活を存分に楽しみながら学んでいただければ、卒業生としてこれ以上うれしいことはありません。
私は、世界中の人と対話する機会の多い職場で働いているため、日々の学びと研鑽が欠かせません。現在はフランス語を学んでおり、言語の幅を広げることに挑戦しています。これからも自分を成長させる機会を逃さず、幅広い領域に関心を持ちながら学び続けていきたいと考えています。
※掲載内容は全て取材当時(2026年3月)の情報です。