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心理学科

現場実践を通じてこころの専門家に必要な知識と経験を培っていく

「こころ」の問題に対応できる実践的な力を身につけるため、心理学を学びます。「公認心理師」や「臨床心理士」を視野に入れた学部教育を行っており、主に3年次から、目標に応じた2つの専門的コースに分かれて学修を深めます。キャリアデザインに即し、福祉施設などで心理学を活かした実践活動を行う科目や、実験や調査データを分析し活用する力を身につける科目を用意しています。

4年間の学び

1年次

基礎の習得

心理学全般を学ぶ上での基礎となる知識と技能を学びます。

2年次

実践場面を体験

知識・技能を深め、さらに地域での実践活動体験を通じて、多様な人々と協創する力を養います。

3年次

専門性の深化

2つのコースに分かれ、少人数による演習・実習科目を中心に、専門的な知識と技能、思考力や判断力、表現力を修得します。

●心理臨床コース

「こころ」の健康を中心的に扱う臨床心理学とその関連領域を学び、公認心理師などの専門職をめざします。

●心理調査・科学コース

心理調査を通じて、心理データの分析を行うことができる認定心理士(心理調査)をめざしたり、心理実験から人間行動全般についての心理学的視点を学び、問題解決に役立てる方法を学びます。

4年次

学びを結実

4年間で学んだ知識・技能を生かした研究を行い、卒業論文を作成します。

●卒業研究テーマ例

個人回想法における高齢者の内的変化

生活の質の向上や情緒の安定を目的に行う回想法は主に集団で行われる。本研究では、回想法を個人で実施。2人の健康高齢者を対象に行うと、集団で実施する時と同様の効果が見られた。

タイプA行動傾向が目標達成行動に及ぼす影響

競争的で目標達成の欲求が強い性格であるタイプAの人の目標の修正過程を調べた。課題が達成できないと、タイプAは難しい課題では目標を低く設定し直すが、そうでない人は難易度に関わらず目標を低くした。

青年期の居場所感が心理的適応・学校適応に与える影響——中学生・高校生の対人関係に着目した検討——

近年急速に普及したSNSにより、中高生における人間関係形成に大きな変化が表れているのではないかとの問題意識から、学校での友人関係、SNS上での対人関係、学校適応といった要因を用いて、中学生と高校生を対象に質問紙調査を行い、884名の中高生から得られた回答を分析検討した。

2.3歳児の反抗行動に対する母親の帰属と不適切な養育行動

児童虐待が起きる背景に養育者の子育てに関する孤立感や育児へのストレスがあるのではないかとの問題意識から、2.3歳児の反抗行動における母親の帰属と不適切な養育との関係を調整する「育児ソーシャルサポート」に注目して検討を行った。大学生の子を持つ母親を対象に質問紙調査を行い、回顧法を用いて回答を得た。

資格取得

取得できる資格・免許状

授業での資格取得のほか、多彩なキャリア支援講座やきめ細やかなサポートを実施し、難関国家資格、公的資格、および民間資格の取得を支援しています。

  • 公認心理師(国家試験受験資格)※1
  • 児童心理司(任用資格)※2
  • 児童福祉司(任用資格)※2
  • 認定心理士※3
  • 認定心理士(心理調査)※3

※1:学部卒業の上、大学院もしくは施行規則で定める施設・期間の実務経験を修了後に受験資格を得ることができます。
※2:1年以上の実務経験が必要です。
※3:卒業後に資格申請し、認定される必要があります。

特長的な学び

公認心理師課程

心理学の専門知識および技術を習得し、幼い子どもから高齢の人までの「こころの健康」を支援する公認心理師を養成します。資格取得希望者は、受験資格に必要となる所定科目の単位を修得し、心理演習と心理実習を通して、心理臨床の実践力を培います。そして、大学院にて、心のケアについてより専門的な科目の履修と学内の臨床心理相談センター、学外専門機関における実習を通して心理専門職としての技能を向上し、国家資格取得をめざします。

研究 in FOCUS

ストップいじめ! そのメカニズムを探る

研究の一環で作成したリーフレット

西野 泰代 教授

子どもが『いじめはよくない』と知りながらも傍観するのはなぜでしょうか。私の研究では、いじめを集団内で生じる構造的な事象と捉え、いじめ場面にいる者たちが担う「役割」、中でも、いじめが起きた場面で最も多くの子どもたちが担う「傍観者」の役割に注目して「いじめ抑止のメカニズム」について研究を行っています。

TOPICS

SEMINAR in FOCUS ◎鈴木 亜由美 演習クラス

「行動観察の手法」などを用いて、子どもの心の発達を学ぶ。

幼い子どもが家庭や保育園・幼稚園での生活を通し、自分自身の感情コントロールや他者理解などを身につけていく過程、また、そのような社会的発達に影響を及ぼす養育環境や、周囲の大人の関わりについて学んでいます。具体的には、発達心理学の文献講読に加え、ことばでの反応が難しい幼い子どもの理解に有効な行動観察の手法を学びます。身近な現象を題材に、心理学的視点で物事を見る力を養います。

4年間で成長したこと

キヤノンシステムアンドサポート株式会社 就職

重岡 爽良 2023年3月卒業 山口県立岩国高校出身

今後AIが人間の代わりに仕事をするといわれている世の中で、人間にしかできない人の気持ちを理解できる知識やスキルが身につけたいと考え、心理学科に進学しました。思い出深いのは、児童養護施設での5カ月間の実習です。子どもたちと接する中で、相手の言葉をしっかり聞き取る傾聴力と「私」を主語に素直な気持ちを伝えるメッセージの大切さを学べたことは、貴重な体験になったと思います。授業では、レポートで自分の考えを分かりやすくまとめ、発表することで、プレゼンテーション能力が向上しました。目標を立て、なりたい姿を意識して過ごすうち、自分に自信がもてるようになった4年間。どんな仕事でも、人との関わりは大切です。卒業後は大学で学んだ心理学の知識や実習での体験を生かして、相手の立場に立ち、相手の行動の意図を考えて働きたいと思います。

進 路

多様な業界で人々をサポート

さまざまな業界でこころの健康を支える人材が求められています。

▼就職実績(2022年度)

●主な就職先

イズミ/キヤノンシステムアンドサポート/呉信用金庫/坂町職員/サンネット/JMS/大創産業/広島銀行/広島県同胞援護財団/広島信用金庫/マリモ/山口県警察