2度の留学を経験した大学時代
留学生活は、全てが新鮮かつ刺激的な一方で、慣れない環境下の為上手くいかないことも多々ありました。幾度となく心が折れかけましたが、限られた時間をなんとか充実させたいと奮闘し、積極的に行動することを心がけました。その結果、最低限の目的である語学習得に加え、生涯を通して付き合える世界各国の友人と得難い時間を過ごすことが出来ました。また、「異国でも自分らしさを貫きチャレンジし続けた」という自信は、後の人生の中でも大きな糧となっています。
大学時代の留学は、人生においても感受性豊かな時期に「多様な価値観に放り込まれる」経験でもありました。否定せず、背景を含めて受容する経験は、私の生き方に大きな変化をもたらしてくれました。
ライフスタイルに合わせキャリアチェンジ
HRテクノロジー大賞 奨励賞受賞
縁のあった総合モーターメーカーでは、知的財産部にて海外分室を立ち上げるプロジェクトを任されました。その後、パラリーガル業務を経て、人事部門へのキャリアチェンジ機会を得ました。人事では、国内外の採用戦略企画立案から選考実施・入社後フォローまでの一連のプロセスの実行や、採用メンバーの育成、更にダイバーシティ推進等に携わり、さまざまな仕事にトライしてきました。
成果の一つとして、「第 4 回 HRテクノロジー大賞」(HR総研主催、経済産業省後援)の受賞があります。キャリア採用において煩雑化していた採用工程を、テクノロジーの活用により2割削減し、その時間を採用戦略立案などの高付加価値業務に注力できる仕組みを作りました。この一連のプロセスと、高付加価値業務のひとつであるダイバーシティ推進の一環として、女性管理職・管理職候補の採用強化を進めた点が評価され、奨励賞の受賞に至りました。人事採用分野の取組みが会社の生産性向上に寄与し、経営課題解決へ貢献、さらには社会的影響をもたらしました。推進責任者として、メンバーを叱咤鼓舞しながら共に作り上げた、思い出深い仕事のひとつです。
現在の仕事との出会い
現在は、これまでの知見を生かし、本社の人財開発部で管理職(スペシャリスト)として、採用に関わる仕事全般を遂行しています。当社は、「わが家を世界一幸せな場所にする」というグローバルビジョンを掲げ、お客様だけではなく、従業員、そして社会の「幸せ」を最大化する取り組みを推進しており、私も関わる皆さまの「幸せ」の一助となれるよう、日々励んでいます。
このような新たな出会いと挑戦が、私の仕事と人生を充実したものにし、さらなる成長につながっていると実感しています。
“connecting the dots”
大切なのは、自身の直感を信じて一歩踏み出す勇気、少しでも興味があれば限られたリソース(時間・経済面)の中でトライしてみること、それらの経験から何を得たのか内省し自問自答ながら経験一つ一つを意味付けすることです。正に“connecting the dots”(故ジョブズ氏の格言)のように行動する事で、点と点の経験が線で繋がるようになると思います。
修大生へのメッセージ
自身の採用・育成業務の経験から後輩のみなさんへ、是非伝えたいことがあります。仕事と人生を豊かにする大事なポイントは、まず「自身のありたい姿」を思い描き、次に「自身の好きなこと・得意なこと」を見つけて追求し、この2つをマッチングさせる、というサイクルを続けていくことです。「自身のありたい姿」に向かって「自身の好きなこと・得意なこと」を追求し続ければこの2つのマッチング部分の重なりが多くなっていきます。このサイクルを何度も繰り返すことで、「自分のありたい姿」により近づくことができます。
思い返せばずっとこの思考で、今も今後の人生を描いています。翻って、企業の人材育成の研修現場では、この思考法の研修が高確率で取り入れられており、実践できていない人が多いことに気付かされました。
良かったら、取り入れてみてください。自身のありたい姿は、難しく考えなくても大丈夫です。職業でもいいし、抽象的なイメージでも、幼児が思い描くようなものでもいいと思います。好きや得意が見つからないなら、少しでも興味のあるもの、興味はなくても機会があったもの、何でも経験をしてください。小さくても兆しが見つかったら、その2つを重ね合わせて徐々にその姿に向かい、その中で出会う機会に積極的にトライしてください。きっと、豊かなライフステージに出会えると思います。