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活躍する卒業生 Vol.31

國安 瀬南さん

健康科学部 健康栄養学科 2024年3月卒業
エームサービス株式会社

在学中に実感した大切なこと

在学中に所属していた黒飛ゼミでは、官能評価と機器分析を用いて食品の「おいしさ」の数値化を行っており、卒業研究では「広島菜の発酵漬物」を対象として研究しました。
昔ながらの手作りで作られた発酵漬物のおいしさはそのままに、家庭で簡便に作る方法を模索し、検討・実験等を行いました。食品学や微生物学などの知識を復習しながら何度も先生と打ち合わせを行い、発酵条件を変更しながら実験を繰り返した結果、「家庭で簡単に作れる漬物」を作ることができました。
卒業研究では大変なこともありましたが、黒飛ゼミは先生やゼミのメンバーみんな仲が良く、お互いに励ましあいながら最後まで諦めずに取り組むことができました。そして、これらの研究活動を通して、地道に頑張ることの大切さを実感し、社会人になってもこの気持ちを忘れずに頑張ろうと思いました。

スキルアップに魅力を感じて志望

私は、多くの人の健康を支える管理栄養士として将来活躍したいと在学中から考えていました。企業説明会に参加した際、エームサービス株式会社は社員食堂の業務を多く受託しており、栄養セミナーにも携わることができると聞き、とても魅力的に感じました。また、働きながら学習できる環境も整っており、自身の管理栄養士としてのスキルアップにつなげる事ができる点も魅力に感じたため、志望しました

入社してはじめての難問

エームサービス株式会社に入社してからは、調理業務、出数管理、食材の発注、在庫管理などを行っています。調理では主に揚げ物を担当し、出数管理では、1日に来店されるお客様の人数を予測し、さまざまなデータをもとに出数を決定しています。
こうした普段の業務とは異なる取り組みとして、部内の課題報告会に向けて、事業所の業務や運営における改善点を発見し、提案するという課題が課されました。入社1年目で、まだ仕事に慣れていない時期だったため、どのように考えればよいか戸惑うことも多く、非常に苦戦しました。まずは、周囲の先輩社員やパートの方々と積極的にコミュニケーションを取り、さまざまな意見を聞くことから始めました。こうした対話を通じて事業所に必要な改善点を模索した結果、問題点や改善すべき点が見えてきました。

報告会で大賞を受賞した國安さん(右から2番目)

安全衛生ルールに則り原材料を2週間冷凍庫にて保存する必要がありますが、2週間後には廃棄しています。冷凍庫内で該当の日付を探す時間がかかるため、すぐに見つけられるようカゴを使って区分しました。
課題報告会で発表するにあたっては、事業所の様子を知らない方にも問題点や改善の成果が伝わるよう工夫が必要でした。また、発表時間が限られていたため、時間内に分かりやすく伝える資料作りにも苦労しました。
写真の撮り方を工夫したり、Before・Afterの比較写真を用いたりすることで視覚的に伝わりやすくし、文章を長く書くのではなく、グラフや数値を活用して一目で結果が比較できる資料に仕上げました。その結果、報告会では最高評価である「大賞」を受賞しました。
この経験を通じて、コミュニケーションの重要性や、人の話を聞く力の大切さを身をもって実感し、強く印象に残っています。

現職で生きている大学での学び

健康栄養学科で学んだ多くのことが、現在の仕事でとても役立っています。給食管理実習や臨地実習など、社会に出てからの環境に近い環境で実習を行う事で、実際の業務に活用できる技術を身につけることができました。特に、業務用のスチームコンベクションオーブンを使って調理できるようになったことは現在の業務にとても役立っています。広島修道大学は、最新の設備が十分にそろっており、豊富な経験ができました。また給食の運営における衛生管理について学んだことも、現場で生きています。

考え方を変えてくれた上司の言葉

エームサービス株式会社で様々な仕事を経験してみて思ったことは、失敗しても立ち止まらないことの大切さです。私は入社1年目でいろいろな失敗をしてしまい、とにかく落ち込んでばかりでした。しかし上司から、「落ち込むだけではなく、なぜ失敗したのか、次に失敗しないためにはどう行動すればいいのか考えてみたら、1歩前に進むことができる」と助言をいただきました。その言葉から私は、失敗という経験を「ただ自分の気持ちを落ち込ませるもの」ではなく、「自分を前に進ませてくれる大切なこと」だと意識を変えたことで、失敗しても1歩前に進むことができるようになりました。
これから先、栄養の知識で、人々の食習慣を見直すための正しいアドバイスができる管理栄養士に成長したいです。ただ栄養の知識を多く持つだけではなく、他の方にわかりやすく伝えるためのコミュニケーション能力や、相手の話を聞く力などを身につけたいです。
また自身の栄養セミナーを開くことも目標の1つです。セミナーを通じて少しでも多くの人へ栄養の大切さを伝えたいと思っています。

広島修道大学で学ぶ後輩のみなさんへ

大学在籍中、仲間たちとの一枚

大学4年間は長いように見えて、あっという間に過ぎ去っていきます。授業や勉強に励むことはもちろん、サークルやアルバイト、趣味など、さまざまな経験を通して自分の可能性を広げてください。その経験が将来の糧になると思います。また、失敗も経験です。失敗してただ落ち込むのではなく、「どうしたら次は失敗しないのか?」を自分で考え続けることが成長につながっていくと思います。
楽しく悔いのない学生生活を送れるよう、応援しています。
※掲載内容は全て取材当時(2024年)の情報です。