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地域行政学科

多様な人と協力しながら地域社会の持続的発展に向けた課題解決力を磨く

政治・行政・政策の知識を土台に、地域社会とともに課題を解決し、その持続的発展に貢献するための方策を、さまざまな人・地方自治体・NPOとの協働を通じて学んでいきます。その起点となるのが、1年次の夏休みから第3学期にかけて履修する「体験実践」です。ここでは、地方自治体(広島県・広島市・広島広域都市圏の市町など)やNPOの活動に実際に参加することを通じて、地域課題を直接理解し、フィールドでの実習と座学を連携させることを学びます。

4年間の学び

1年次

基礎学習と学外実習

4学期制の学習サイクルで学習スキルを身につけ、学外実習に取り組みます。

2年次

専門領域を広げる

地域の諸問題に関心を持ち、政治・行政・政策・法律の専門領域を広く深く学び、継続して地域学習に取り組みます。

3年次

テーマを追究

より高度で発展的な政治学・行政学・政策学・法律学の知識や思考力を身につけ、地域プロジェクトで地域課題にさらに取り組み、ゼミナールで興味のあるテーマについて追究していきます。

4年次

発展的な学びと4年間の総まとめ

大学時代の学修の総まとめとして、卒業研究に挑戦します。取り組むテーマや論文完成に向けてゼミナールの教員が指導します。

●地域プロジェクト・卒業研究テーマ例

<地域プロジェクト>
「農業×ファッション」プロジェクト

農業におけるネガティブなイメージを払拭するために、広島都心部にある農園の運営において、農業とファッションを掛け合わせ、農業や農作業のイメージ転換につなげる多角的な取り組みを行った。

<地域プロジェクト>
江田島人物図鑑プロジェクト

江田島市の既存コミュニティの状況や人材の把握を目的に、移住定住された方や江田島島内で起業された方などを対象にヒアリング調査を開始した。その調査結果を江田島人物図鑑としてまとめ発信することで、人材集積、移住定住促進に繋げていくことを目指す。

<卒業研究>
「広島市における被爆建物—今日の動きと将来の課題」

広島への原爆投下から約80年が経過し、被爆者の高齢化が進んでいる。平和教育や被爆体験の伝承においては、平和記念資料館に代表される展示施設や、原爆ドームといった被爆遺構、被爆建物の役割が重要になる。本研究は、広島において被爆建物が十分に活用にされてこなかった要因を、被爆建物をめぐる動き、保存・活用における課題、そして、平和教育の中での被爆建物への言及状況を用いて分析した。その結果、本論は、被爆建物に対する社会の関心が低かったことを明らかにしたうえで、その背景として、平和教育や平和発信の場において被爆建物が十分に活用されておらず、人びとが被爆建物に触れる機会が限定されていたことを導き出した。

「中山間地域の商店街におけるファンづくりの取り組みに関する実証的考察」

本研究は、中山間地域に位置する商店街におけるファンづくりの取り組みについて、実践的な考察を行ったものである。注目したのは「ご当地ガチャ(カプセルトイ)」であり、その導入状況について全国の事例を調査・分析し、類型化を行った。 その結果を踏まえ、広島県三次市三良坂商店街に最も適していると判断された類型を参考に、ご当地ガチャを試験的に導入した。この一連の取り組みについて評価を行い、中山間地域の商店街のファンづくりにおける効果を考察した。

<卒業研究>
在日ムスリム土葬墓地の現状

日本社会のさらなる国際化と多文化共生を見据え、イスラム人口の増加とともに必要となるイスラム教徒の土葬墓地について取り上げた。本研究は、イスラム教徒の土葬墓地をめぐる現状を示したうえで、土葬墓地建設に成功した事例と失敗した事例・難航している事例を比較することで成否を分ける要因を導き、土葬墓地の建設の解決方法を提示した。

<卒業研究>
歩行者利便増進道路(ほこみち)制度の実装プロセスに関する研究

—広島県廿日市市・県道厳島公園線を対象に—

コロナ禍が明ける兆しが見えてきたなか、コロナ特例から歩行者利便増進道路(ほこみち)制度の活用に移行するケースが増加傾向にある。そこで、ほこみち制度の活用状況について事例を網羅的に整理した上で、廿日市市宮島口地区厳島公園線のほこみち制度実装プロセスをまとめ、特徴を明らかにすることを目的としている。

資格取得

取得できる資格・免許状

授業での資格取得のほか、多彩なキャリア支援講座やきめ細やかなサポートを実施し、難関国家資格、公的資格、および民間資格の取得を支援しています。

  • 中学校教諭一種免許状(社会)
  • 高等学校教諭一種免許状(公民)
  • 社会教育士・社会教育主事(任用資格)※

※:課程修了者は「社会教育士(養成課程)」と称することができます。任用資格を得るには1年以上の実務経験が必要です。

特長的な学び

地域学習のすすめ

行政担当者や地域の人々との協働により、地域の直面する問題、現状を理解、対処方法を考えるなど、課題解決への意欲を育てます。

地域プロジェクトⅠ・Ⅱ

地域の将来像の実現や地域課題・社会課題の解決手法や行程を自ら立案し、実践・実装していく科目です。受講生は、地域社会を訪れ、地域の方々や自治体などと協働し、課題解決の糸口を見出します。地域社会から求められるプロジェクトの立案・実践を通して、社会で必要とされる能力を身につけます。

研究 in FOCUS

地方自治体の今を読み解く

山中 雄次 准教授

地方自治体内部の出来事や地方公務員の考えていることは、議会答弁、総合計画をはじめとする各種行政計画、政策評価書に書かれた文言、定期的に公表される報告書や各種データなど、さまざまな形で外部に示されます。これらを丁寧に読み込み、理論を踏まえた上で一つの形として表現することが私の研究スタイルです。

TOPICS

学科 DATA

公務員等への就職実績(2021年度~2024年度)

地域活動実績

4年間で成長したこと

株式会社サタケ 就職

中村 未夢 2025年3月卒業 広島県立大門高校出身

地域で経験を積みながら学ぶ環境があることに魅力を感じ、地域行政学科を選びました。1、2年次から地域に出て活動し、地域課題について考え、解決手法を提案しました。その経験を3、4年次の地域プロジェクトに反映し、やりたかったプロジェクトを形にすることができました。ゼミでは、現在の地域課題や社会課題を分析し、条例案をグループワークで作成する研究を行いました。こうした活動を通じて、課題に真摯に向き合い、積極的に行動し発言する「自主性」が磨かれたと感じています。社会では、より複雑な課題に出合うことがあると思います。そんな時、学科で身につけた課題解決の手法で、皆が納得できるような答えに導きたいと考えています。

進 路

地域の活性化に貢献

多様な進路の中から、興味のある業界を選ぶことができます。

▼就職実績(2024年度)

●主な就職先

呉市/国家一般職/常石造船/西日本旅客鉄道/日本年金機構/広島県/広島県公立大学法人/広島市Ⅰ種行政/広島電鉄/福山市/丸大食品/三島食品