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法律学科

基本を押さえ発展に。体系的に法律学を学び、リーガルマインドを身につける

多くの人は大学で初めて法律を学問として学びます。そこで、法律学をしっかりと学んでいくために、基本的で主要な知識を身につけられるように基本科目を厳選しています。そこで修得した基礎的な知識や考え方をもとに、より深く、より広く学ぶ発展科目へと体系的な学修の仕組みを整えています。そして、判例研究や実務、多領域にまたがった複雑なテーマの学修・研究につなげ、リーガルマインドを身につけていきます。

4年間の学び

1年次

基礎を学ぶ

講義科目に加えて、裁判傍聴や判例研究などの演習を通じて法律学の基礎を学び、社会のさまざまな問題に関心を広げます。

基本科目

法学部生に必要な、基本的で主要な法律に関する知識を、1年次から学修します。
これらの科目は、法律学科での学修の基礎となるものであるため、その学修により法律学の全体を見渡せるよう科目数・内容を厳選しています。

2年次

知識を広げる

社会の諸問題に関心を持ち、専門領域をより広く深く学んでいきます。

発展科目

2年次以降、基本科目で得た知識を前提に、より深い学修をします。
各法律分野のより深い内容を学び幅広い知識を習得し、多様な問題について考える力を養います。

特別科目

法律に関する高度で発展的な知識・法的思考力・応用能力を養います。

3年次

テーマを研究する

法学の知識・技能を高めつつ、ゼミで自分の興味のあるテーマを研究します。

4年次

4年間を集約

テーマをまとめ、ゼミ論文や卒業研究に取り組み、大学院の授業を受講する5年プログラムに挑戦します。

●卒業研究テーマ例

社外取締役の監督義務の射程—社外取締役に求められる義務の程度について—

株式会社の運営がより適切に行われるように令和元年の会社法改正で社外取締役の設置が義務となった。論文では社外取締役に求められる役割とそれを十分に果たさなかった場合の責任を裁判例と論文を丹念に読み込み検討した。

会社法429条における株主の『第三者』該当性と責任追及範囲の検討

株式会社の取締役は会社債権者などの「第三者」に損害を与えた場合、損害賠償の責任を問われる。論文では会社に出資している株主が「第三者」に含まれるのか、どのような場合であれば株主に対して責任を負うのかについて検討した。

離婚後300日問題について

無戸籍の子どもがいる背景に、出産した母親が出生届を拒否せざるを得ない事情があることを明らかにし、関係する民法772条を新たな視点で検討した。

懲罰的損害賠償を命じる外国判決の承認執行

外国で下された判決は、日本の基本的な法秩序を乱す場合、その効力が認められない。本論文では懲罰的損害賠償を命じる外国判決の日本での効力について検討した。

医療機器と製造物責任法

異なる製造業者による2つの医療機器接合の不具合により生じた事故に、製造業者の「指示・警告上の欠陥」として製造物責任を認めた初めての判決を分析・検討した。

企業買収~第三者割当増資~

友好的企業買収、とくに第三者割当増資を対象に、募集株式の発行差止め制度につき法解釈上問題となる「有利発行」と「著しい不公正発行」を判例や学説に基づき検討した。

資格取得

取得できる資格・免許状

授業での資格取得のほか、多彩なキャリア支援講座やきめ細やかなサポートを実施し、難関国家資格、公的資格、および民間資格の取得を支援しています。

  • 中学校教諭一種免許状(社会)
  • 高等学校教諭一種免許状(地理歴史/公民)

特長的な学び

憲法原論

憲法原論の講義では、日本国憲法の三大原則を中心に、その全体像を学びます。単に条文を暗記するのではなく、新聞記事や動画などを通じて、高校までに学んだことの「なぜ」をみんなで考えていきます。それぞれの考え方が異なることも少なくないため、講義を通じてさまざまな意見に触れることができます。また、自身の理解度をチェックできるように、公務員試験や司法試験の過去問などを取り入れています。講義を通じて、一人ひとりが自身の人権を活用できるように、法的に考える力を身につけることが目標です。

研究 in FOCUS

特殊詐欺の受け子は詐欺罪で罰せられるのか

伊藤 嘉亮 准教授

近年、私の研究テーマである「共犯論」と関連して注目を集めているのがオレオレ詐欺などの「特殊詐欺」です。詐欺グループの末端メンバーである受け子は、被害者を騙す詐欺罪で処罰できるでしょうか。詐欺罪成立のための説得力ある根拠を示すためにはどうすればいいのか。これが、現在の私の研究課題です。

TOPICS

学科 Q&A

Q1:法律について学ぶのは初めてですが、ついていけるでしょうか。

ほとんどの人は大学で初めて法律を学問として学びます。イメージされているような、六法の丸暗記などは行いません。また、いきなり判例を熟読するのでもありません。必要な知識と思考力を基本から発展へと段階的に学び、初めて学ぶ人もしっかり法律学を身につけられます。

Q2:法律学科の先輩はどんなところに就職するのかを教えてください。

全学科の中でも公務員になる人の比率が高いのが特徴です。試験科目に法律系科目があるため、大学での学びを生かせることが一つの要因でしょう。もちろん、公務員以外にも、さまざまな業種で卒業生が活躍しています。

公務員の就職例(2022年度)

●国家公務員(一般職・大卒程度)
●国税専門官
●裁判所職員(一般職)
●労働基準監督官
●広島市職員Ⅰ種(行政)
●広島県警察

4年間で成長したこと

広島市職員Ⅰ種(行政) 就職

箭野 奈々葉 2023年3月卒業 広島県・比治山女子高校出身

私は入学前から公務員をめざしており、試験科目である法律を深く学びたいと考え法律学科に進みました。入学後は法律の基礎用語やレポートの書き方などを学ぶ初年次セミナーからスタートし、年次を重ねながら法律の知識を段階的に身につけることができました。ゼミナールでは、さまざまな判例を評釈して発表することで、プレゼンテーション力も鍛えられました。法律に関する知識を学び、法律を活用して考えることを重ねた4年間で、リーガルマインドを身に付けることができました。公務員として、学んだ法学の知識を役立てていきたいです。

進 路

多様な業界で専門性を発揮

多様な進路の中から、興味のある業界を選ぶことができます。

▼就職実績(2022年度)

●主な就職先

国家公務員(一般職・大卒程度)/国税専門官/裁判所職員(一般職)/労働基準監督官/広島県職員 大卒程度行政(警察事務)/広島市職員Ⅰ種(行政)/広島県警察/警視庁警察官Ⅰ類/サタケ/西日本高速道路/日本年金機構/マキタ