演習は、学生と教員、学生同士の意見交換によって、学生の自主性が大きく尊重される科目です。学生自身が主体的に問題を発見し、他の学生との議論や教員からのアドバイスを通じて問題解決を探る演習は、社会学を修得する上で極めて重要となります。社会学専攻では、「演習科目」を、三つの科目群「専門演習科目」「調査演習科目」「特殊演習科目」に分けて配置しています。
専門演習科目
専門演習科目は、「社会学専門科目」に配置されている講義科目と連動しています。本学の他学部・他学科だけでなく他大学と比較しても、極めて特徴的なのは、学生は、異なる教員が担当する複数の演習科目を履修できることです。二年次より学生自身が自らの関心に合わせて複数履修することが可能で、学年を横断して議論することによって社会学に関する専門的知識を深化させていくゼミナールです。専門演習科目では、学生自身が学年を横断し、且つ自らの主体的な関心にもとづいて複数の専門演習を履修可能とすることによって、ゼミナールが個々の担当教員の教育研究に閉塞されることを避け、多角的な視野から多様な社会学的知識を修得していきます。以下のような専門演習科目が開設されています。
「コミュニケーション論演習A・B」「アニメ社会学演習」「クールジャパン現象研究演習」「社会意識論演習A・B」「犯罪社会学演習A・B」「国際社会学演習A・B」「エリア・スタディーズ演習」「ボーダー・スタディーズ演習」「現代社会論演習A・B」「カルチュラル・スタディーズ演習A・B」「文化社会学演習A・B」「応用社会学演習A・B」「感情社会学演習」「感情労働論演習」「親密性の社会学演習」「表象文化論演習」「性現象論演習」「クィア・スタディーズ演習」
調査演習科目
社会学には、社会問題・社会現象を解明するために、社会調査によって資料を収集・分析する独自の方法があります。社会学の社会調査は、量的社会調査法(サーヴェイ調査)と、インタビュー調査や参与観察調査などの質的社会調査法(フィールドワーク)の大きく二つに分けることができます。調査演習科目では、社会学的手法を適切に理解し、組み合わせることによって社会問題・社会現象を複眼的に解明する専門的知識を修得します。
「社会調査方法論演習」「社会調査演習Ⅰ・Ⅱ」
特殊演習科目
広島県警の警察官や中国新聞の記者など、主として公共・民間で活躍・活動している人たちを担当講師として実施するのが、特殊演習科目です。学生は、自身が実社会への関わりと社会学的知識の応用を学ぶだけでなく、自身の将来の方向性を考えていきます。
「応用社会学特殊演習Ⅰ・Ⅱ」「メディア論特殊演習」「ジャーナリズム論特殊演習」「社会安全政策論特殊演習」「異文化リサーチ特殊演習A・B」「社会学特殊演習Ⅰ・Ⅱ」「社会学情報処理特殊演習Ⅰ・Ⅱ」
卒業研究・卒業論文
社会学専攻では、演習科目から8単位以上の演習科目を修得したのち、指導教員と副指導教員を決めて、四年次に自分でテーマを発見・設定して書く「卒業研究」の修得が必修となっています。また、より高度に専門的な論文を書こうとする学生は、「卒業論文」を選択することもできます。
「卒業研究」「卒業論文」