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マッチングアルゴリズムを用いた農地集約システムを開発

実証実験を岩手県盛岡市で実施

広島修道大学(広島市安佐南区)経済科学部の黒阪健吾 准教授がマッチングアルゴリズムを用いた農地集約システム(特許出願中 出願番号:2023-080941)を開発し、実証実験を岩手県および盛岡市と共同で行いました。
農地集約システムは、経済学のマッチング理論と呼ばれる分野で提唱されているアルゴリズム(計算規則)を用いて、広い範囲に細かく分散している農地の耕作権を農家同士で交換することで、耕作しやすい形にまとめる集約案を自動的に作成するものです。
このシステムの有効性を検証するために、岩手県盛岡市で実証実験を行いました。実験には13の経営体(農家)が参加し、タブレット端末を用いて耕作を希望する農地についての情報を収集しました。参加者の耕作希望情報を基に集約案を作成したところ、約10.5%の耕作地が互いに利害が一致した形で交換可能であり、圃場間の移動時間と関連する重心距離※1は約8.5%、圃場内の移動時間と関連する団地※2数は約5.8%減少することが分かりました。また、アンケートでは、過半数の参加者(7の経営体)が、集約案への満足度を10点満点中5点以上と評価しました。
実証実験の詳細については下記関連資料の別紙をご覧ください。
今後は、農家の皆さんが参加しやすく実施のコストも少ない形へアプリや実験デザインを改良し、より多くの地区で実証実験を実施する予定です。

※1:耕作地の重心となる地点から各圃場までの距離の総和
※2:作業を中断せずに行うことができる圃場の集まり

図:農地集約システムを用いて計算された集約案の例

関連資料