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本学大学院生が日本心理学会学術大会 優秀発表賞を受賞

大学院人文科学研究科心理学専攻博士前期課程1年の藤川真子さんが、日本心理学会学術大会の優秀発表賞を受賞しました。
同賞は、日本心理学会が主に若手研究者による研究発表の奨励と研究の質の向上を目的として設けられたものです。
藤川さんは、「日本心理学会第85回大会」での一般研究発表(ポスター発表)において、「多数派同調バイアスは存在するのか?」という題目で、人には多数派の行動を過剰に模倣する傾向があるかということについて研究した内容の発表を行い、今回の受賞となりました。

受賞者コメント

この度は、このような賞をいただき、大変嬉しく存じます。
大学院に進学し、今回が初めての発表でした。発表の申し込み締切が6月上旬で、それまでに予備調査と本実験を実施するという少し大変な内容でしたが、共同研究者である中西先生と横田先生にご指導いただいたおかげで、本研究を実施し、受賞することができました。先生方には心より感謝申し上げます。
この受賞を励みに、引き続き、研究に取り組んでまいります。

発表の概要

題目:多数派同調バイアスは存在するのか?
発表者:藤川真子さん
共著:人文科学研究科 中西大輔教授、横田晋大教授
要旨:本研究では、人には多数派の行動を過剰に模倣する傾向があるかを検討しました。先行研究では、人には多数派を過度に真似る傾向があると言われています。この傾向を多数派同調バイアスと言います。正しい情報を確実には入手できない状況では、多数派を過剰に模倣することで、正しい情報を得られることが理論上示されています。ですが、人が多数派同調バイアスを実際に持っているかは明らかになっていません。そこで本研究では、正誤がある問題 (例えば、「ブルガリアの国旗の色は白、緑、赤から構成されている」) を用いて、Web上で予備調査と本実験を実施しました。予備調査では、本実験で使用する問題を抽出しました。本実験では、正誤がある問題において、参加者に各項目への回答 (はい/いいえ) を個別に求めました。その後、2択問題に対して「はい」(あるいは「いいえ」) と答えている人数をさまざまに変えた状況を提示し、再度回答を求めました。多数派が「はい」と答えている場合とそうでない場合で何が起こるかを調べるためです。その結果、多数派同調バイアスが示されることがわかりました。詳しい内容は、日本心理学会HPに掲載されている内容をご覧ください。