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オープンイノベーション推進チームで3つのイベントを開催しました

本学は、2023年度より国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)「スタートアップ・エコシステム共創プログラム」及び「大学発新産業創出プログラム 大学・エコシステム推進型 スタートアップ・エコシステム形成支援」において、広島大学が主幹機関となって展開するプラットフォーム「Peace & Science Innovation Ecosystem(PSI)」に参画しています。
3月に以下の3つのセミナーを開催しました。

PSIスタートアップ・エコシステム共創セミナー

3月3日に、人文・社会科学系教員の起業とそれを支援する組織体制に対する理解を深め、研究シーズの社会実装において起業という選択肢を想起するきっかけになることを目的としたセミナー「人文・社会科学系教員の起業と起業支援の実践~関西大学における取り組み」を開催し、27名の本学教職員が参加しました。
講師に関西大学商学部教授/株式会社Ku:P代表取締役の西岡健一氏、関西大学社会連携部大学発ベンチャー創出支援担当URAの石原治氏の2名をお招きし、起業の経緯や起業支援についてお話しいただきました。
後半は「起業という選択肢で何をする」をテーマとしたクロストークを行いました。講師と参加者が円座になり、起業することで成しえたこと、起業に必要な支援の内容やそれを担う人に必要なスキルなどについて語り合い、本学において起業していくことの可能性を見出すことができました。

修道学園創始300周年記念事業 高2対象アントレプレナーシップセミナー

3月9日に広島修道大学ひろしま協創中学校・高等学校にて、「望むように働き、幸せに過ごしていくために何をしよう?」をテーマとした高校2年生対象のアントレプレナーシップセミナーを開催し、63名の生徒が参加しました。
株式会社ボーダレス・ジャパン共同創業者 代表取締役副社長鈴木雅剛氏によるセミナーでは「“働く”ってなんだろう?一緒に考えよう!」と題して、鈴木氏が共同創業者の田口氏(代表取締役)と、本人の努力では如何ともしがたい“選択肢がない”状態である社会課題を解決したいという思いから、社会のためにお金が循環する仕組みを生み出そうと取り組まれてきたことを語られました。そして、ソーシャルビジネスを、社会課題をみんなの希望に変えるビジネスと位置付け、それを思いのある個人が取り組むことを支援するのが当社の特徴であることを話されました。
次に、株式会社BPL代表取締役川本真督氏によるアイデアトーク 「若者にとって魅力的な地域となるためには?」において、広島県が転出超過となっている現状についてデータを用いて紹介され、それを受けて、生徒たちが、「どうして、若者は広島県の外に出てしまうと思いますか?」という問いかけに答えを探しました。その後、グループに分かれ、本学教員がファシリテーターとなって、県外流出の原因×自分の資質×地域が持つ魅力という掛け算から、それぞれが次々にアイデアを出していくワークを行ないました。各グループは、ファシリテーターのサポートを受けて、それぞれにユニークなアイデアをまとめて、全員に向けてプレゼンテーションをしました。
参加した生徒からは、「決められたことだけするのではなく何か自分で思いついたことをすることが大切だと学びました。」「まずはやってみないと分からない、という気持ちで行動に移していくことが大切なんだということに気付きました。」「このセミナーを通して、将来自分が何をしたいのか明確になった。」といった言葉がありました。


 

修道学園創始300周年記念事業 アントレプレナーシップセミナー

3月10日に、研究シーズを社会課題解決のためにどのように活かすのか、そのアプローチ方法を知り、社会実装に向けたアイデア創出に取り組むセミナーを開催し、学外の方も含め、42名が参加しました。
第1部のセミナーでは「社会の課題を、みんなの希望へ変えていく」をテーマとして、株式会社ボーダレス・ジャパンの鈴木雅剛氏より社会の困りごとにどのように取り組み、事業化したのかについて語っていただきました。研究成果の社会実装に、ビジネス視点を加えると社会・地域をより良くできること、そして、事業が生み出す価値を届けるのがマーケティングであり、研究成果の社会実装にもこのマーケティングの考えを持つ必要性を強く語られました。これは、まさに、研究者に欠けている視点でした。
続いて第2部では、龍谷大学地域協働総合センター長/政策学部 教授 的場信敬氏、北九州市立大学地域創生学群地域創生学類長 片岡寛之氏、本学人間環境学部 奥田圭教授の3名にご自身の研究について紹介いただき、株式会社BPL川本真督氏がモデレーターとなり「大学の研究シーズが社会課題解決へ」と題したクロストークを行いました。
その後、本学人文学部 山川肖美教授、人間環境学部 奥田圭教授、人文学部 石田崇准教授の研究内容をシェアした上で、それを社会実装するための行動と巻き込むべき人、大学が担うべき支援や企画を、3教員を囲むグループに分かれて考えるワークショップを行いました。山川教授の「生涯学習の社会的成果の可視化」というシーズについてはコミュニティや企業において問いを立ててプロジェクト化することなど、奥田教授の「野生動物管理およびそれに関する社会的リテラシーの向上」についてはハンター体験ネイチャツアーによる意識変容や継承者創出、石田准教授の「考え、思いの伝達」についてはAI活用による統一言語創出やピクトグラム等の言語以外のコミュニケーション手段といったアイデアが出されました。 十分な時間を取れなかったものの、同僚の教員の研究成果を社会実装するためにチャレンジできることがあること、自分の研究も社会に実装できる可能性があること等、今まで気づかなかった新たな視点を得ることができたセミナーとなりました。