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西田友是名誉教授が2023年春の叙勲を受章

2023年春の叙勲において、西田友是名誉教授が「瑞宝中綬章」を受章されました。
瑞宝章は、公務等に長年にわたり従事し、国家または公共に対し功労のある方に授与されます。

西田名誉教授は、コンピュータグラフィクス(CG)研究のパイオニアとして、1970年から半世紀以上にわたりご活躍されており、今日のCGの基礎技術である光の相互反射を含む光学シミュレーション手法(ラジオシティ法)を開発しました。また、世界で初めて、様々な光源によって照明された物体の陰影計算方法、大気や霧、雲、煙などの光を散乱する媒質による散乱光効果の計算法や、宇宙空間から眺めた地球の見え方の照明計算手法を開発しました。さらには、工業製品設計等での応用を目的として、曲面と光線との効率的で頑健な交点計算法も開発しました。
西田名誉教授の数々の開発は、さまざまな商用ソフトウェアの基盤技術として世界的に活用されており、映像産業だけでなく、医療やものづくりへの応用にも展開され、広範な分野に多大な貢献を果たしています。

こうした長年のご功績により、1987年には、情報処理学会から研究賞(現山下記念研究賞)を受賞。2005年、世界的に権威ある国際会議ACMSIGGRAPHから最も名誉ある賞 Steaven A. Coons Awardをアジアで初めて受賞されました。この賞は、CG界のノーベル賞と呼ばれています。2006年には、NICOGRAPHからCG-Japan Awardを受賞され、画像電子学会においては、CG関連の優秀論文の著者に与えられる賞「西田賞」が創設されました。

1993年から非常勤講師として、また2013年度より本学に着任され、経済科学部にてコンピュータグラフィックスや情報科学を専門として、教育・研究に従事されました。着任後には、紫綬褒章をはじめとする数々の賞を受賞されており、2020年春には、本学名誉教授の称号が授与されています。

西田名誉教授の「瑞宝中綬章」の受章につきまして、心よりお祝い申し上げるとともに、さらなるご活躍を祈念いたします。