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英語英文学科 学術講演会「コーパス準拠『コーパス・クラウン総合英語』の効果的な使い方」を開催しました

6月17日、井上 永幸先生(広島大学名誉教授)を講師としてお迎えし、「コーパス・クラウン総合英語(第2版)の効果的な活用法」をテーマとする学術講演会を開催しました。当日は英語英文学科1年生を中心に学外含め約100名が参加し、大学における英語学習のあり方や効果的な学習方法について理解を深める貴重な機会となりました。

講演ではまず、文法学習と英語の運用能力との関係について解説がありました。英語の文法を学ぶことは単に知識を増やすためではなく、英語を正確に読み、聞き、さらに自ら発信するための基盤となることが説明されました。文法知識は英語の受信力(読む・聞く)と発信力(書く・話す)の双方を支える重要な要素であり、大学での英語学習において継続的に取り組む必要があることが強調されました。続いて、真の意味での英文読解と精読の重要性についてお話がありました。単語の意味だけで日本語に直し内容を理解したつもりになるのではなく、コロケーションに注意を払いながら丁寧に読み解くことが、英語力向上のために不可欠であることが示されました。また、『コーパス・クラウン総合英語(第2版)』の構成や特徴についても詳しい説明がありました。本書がコーパスに基づいて編集されていることから、実際の英語使用に即した文法事項や表現を学ぶことができる点が大きな特徴であることが示されました。さらに、同じくコーパス準拠の辞書と併用することで、語彙や表現の使われ方をより深く理解できることが紹介され、文法書と辞書を連携させた学習の有効性について具体例を交えながら説明されました。

講演の中では、近年のデジタル環境の発達を踏まえながらも、紙の参考書や辞書を使用する意義についても言及されました。紙媒体は一覧性に優れ、調べた内容の前後関係や関連事項にも自然と目が向くため、知識を体系的に整理しやすいという利点があります。そのため、電子媒体と紙媒体を目的に応じて使い分けることが、より効果的な学習につながるとのお話がありました。さらに、英語学習を継続し、記憶を定着させるための具体的なアドバイスも示されました。まず、自分の好きな映画を繰り返し視聴したり、関心のある分野の本や雑誌を継続的に読んだりすることが勧められました。興味や関心を伴う学習は継続しやすく、語彙や表現の習得にも効果的であるためです。また、その際には気づいたことや重要だと感じた表現を積極的にメモする習慣を身につけることの重要性が強調されました。加えて、理解できなかった部分や気になった表現については辞書を引くなどして確認し、できるだけ印象に残る形で学習することが記憶の定着につながるとの助言がありました。

本講演を通して、語学学習は授業だけで完結するものではなく、自ら主体的に学び続ける姿勢が重要であることを改めて学ぶことができました。特に大学で英語学習を始めたばかりの1年生にとっては、今後の学習方針や学習習慣を考えるうえで多くの示唆を得られる内容でした。参加した学生にとって、本講演は英語力向上に向けた具体的な方法を学ぶとともに、継続的な学習への意欲を高める大変有意義な機会となりました。

講師略歴

井上 永幸(いのうえ ながゆき)
広島大学名誉教授
専⾨分野:英語語法研究、コーパス⾔語学、辞書学
編著書 :『ジーニアス英和辞典』(大修館書店)
     『英語基本形容詞・副詞辞典』(研究社出版)
     『ニューセンチュリー和英辞典』初版-第2版(三省堂)
     『英語コーパス言語学-基礎と実践-』初版, 改訂新版(研究社出版)
     『ウィズダム英和辞典』初版-第4版(三省堂)
     『英語辞書をつくる -編集・調査・研究の立場から-』(大修館書店)
     『コーパスと辞書』(ひつじ書房)