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教育学科 学術講演会「子育て支援の意義とその潮流」を開催しました

11月14日、人文学部教育学科学術講演会「子育て支援の意義とその潮流」を開催しました。教育学科の幼稚園・保育士コースの学生を中心に、子育て支援に興味がある学生や近隣の保育園の先生方が参加しました。

講演者は、幼保連携型認定こども園 やまなみ幼稚園 理事長・園長であり、教育現場の実態に応じた子育て支援や保育参加・保育参画について継続的に研究をされている田中文昭先生です。
この講演では、現代の少子化の実情と保護者を取り巻く現状を概観し、子育て支援は、社会全体で連携して行う支援(福祉的側面)と親と子の「育ち」を共に支える(教育的側面)があることを確認した上で、幼保連携型認定こども園・やまなみ幼稚園における、「交流型園庭開放」・「居場所探し(スマイルスクエア)」・「キンダーカウンセラー」・「預かり保育」などの取り組みを具体的にご紹介頂きました。

園の保護者会は近年希望者が少なく、行事を継続されることが難しい状態であったが、これまで保護者会の行事であった盆踊りやバザーを夏祭り&山並み祭にネーミングを変更し、保護者会と園との共催にして存続させていることや、保護者の行事への参加・参画を促すために、10の参加は難しいが、3~4の参加はできる方を募り、強制ではない自主参加により高い満足度を得ていることが紹介されました。

園の行事ではご近所の方からたびたび苦情があったそうです。園に来て頂き、子どもたちの様子から園の活動を理解して頂くことで苦情はなくなったそうです。
少子化の中で園の経営は大変である。子育て支援の意義を理解し、保護者や地域の方々との対話を通した保育参加・保育参画を実現することが、これからの園の存続に大切であることがわかりました。

講師(幼保連携型認定こども園・やまなみ幼稚園園長)が、保護者のこれまでの子育てに対して、「大変でしたね」「これから一緒に頑張っていきましょう」と共感する姿勢は、幼保ばかりでなく、小・中・高等学校の教員として必要であることを共有しました。

聴講者は、子育て支援の社会的意義を捉え、社会の構成員として果たすべき役割を感じとることができました。また、地域コミュニティーでの人間関係が希薄化する中で、保護者の協力や地域の方々まで巻き込んだ保育参加・保育参画を実現するための様々なヒントを得ることができ、大変有意義な時間を過ごしました。

講演の様子

質疑応答の様子