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商学部の合同ゼミナールでマツダミュージアムを見学 経営学の学びを実地で体感

12月6日、商学部の合同ゼミナールで、マツダ株式会社(広島県安芸郡府中町。以下、マツダ)内の展示施設「マツダミュージアム」を見学しました。参加したのは、経営学科で企業の社会的責任を中心に学ぶ世良ゼミナール(以下、ゼミ)、商学科でマーケティングを学ぶ徐ゼミと厳ゼミ、3つのゼミの2年生約50名です。日頃学んでいる経営学の知識を思い起こしながら、現場でさまざまな事例に学ぶ、貴重な機会となりました。

土曜日特別開館日にあたるこの日、一行はマツダ本社に集合し、ロビーに展示された名車を鑑賞した後、敷地内のミュージアムへと移動。ゲストスピーカーとして、県立広島大学 非常勤講師の吉永 冬彦先生が案内役を務めてくださいました。吉永先生は同社のOBで長く商品企画に携わってこられた専門家です。マツダの歴史や、各時代を彩ったマツダ車の紹介など、丁寧に説明いただきました。
当日は生産ラインの見学や、4代目ロードスター デザイナーの岡村 貴史氏による記念講演「4代目ロードスターのデザイン開発ストーリー」を聴講することもできました。さらに、社内各分野の専門家による展示解説や体験企画の提供など、普段接することのできない社員の方々とも交流でき、キャリア教育の視点からも意義深い一日となりました。

ゲストスピーカー 吉永 冬彦先生(写真右端)の講義。広島の歴史とマツダの取り組み、クルマとが混然一体となったストーリーに聞き入るゼミ生

マツダ本社ロビーにて。往年のコンセプトカー「MX-81」を囲み、合同ゼミの全員で記念撮影

ゼミ生の感想の中から一部を抜粋してご紹介します。

挑戦し続ける姿勢を見習いたい

今回のマツダミュージアムの見学からマツダの歴史とものづくり精神、挑戦し続ける姿勢について深く学ぶことができた。
マツダでは事故のない安全なクルマ社会やライフサイクル全体でのカーボンニュートラル化など今も挑戦し続けており、私も見習っていきたいと感じた。(商学科 徐ゼミ 2年)

働く人たちから溢れるマツダ愛

今回、ミュージアムで働くスタッフや社員の皆さん一人ひとりが、心の底からマツダを愛し、その魅力やこだわりを来館者に丁寧に伝えようとしていることを強く感じました。
館内の見学では、男女合わせて四名ほどのスタッフの方と直接お話しする機会がありました。最初にお話した女性スタッフの方はロードスターに乗っておられ、ご自身が感じている「走る歓び」やデザインの魅力を楽しそうに語ってくださいました。
安全性のコーナーでは、専門的な分野でも、大学生が理解しやすいように言葉を選び、優しく説明してくださる姿勢から、マツダの安全へのこだわりと、それをしっかり伝えようとする責任感を感じました。
今回の見学を通して、私は「人」が「人」に伝えることの重みを感じました。(経営学科 世良ゼミ 2年)

車を見る目が変わり、より興味深いものに

ミュージアムの中で私が最も印象に残ったのは、1996年のデミオです。私の家にはマツダを象徴するカラー、赤のデミオがありますが、今日見た初代の物とは見た目が全く違い、時代とともに進化してきたのだと感じました。
実際に工場を見学して、車が自動で運ばれるだけでなく、作業する人の手により部品がセットされているのを目の当たりにして、高品質な製品の裏側には人の経験や感覚が不可欠であることがよく分かりました。
試行錯誤を重ねながら少しずつ改良していく様子を実際に見ることができ、オイルショックやバブル崩壊などの苦難を乗り越え、あきらめずに続けることの大切さを強く感じました。今回の見学を通して、独自性を貫くことや日々の努力の積み重ねが大きな成果につながることを学びました。
最近自分で運転することが増えてきたので、今回の見学で車を見る目が変わり、より興味深いものになった気がします。(商学科 徐ゼミ 2年)

「走る歓び」を大事にした商品開発で、部門同士がしっかり連携

私は小学生の頃にマツダミュージアムを訪れた経験があります。当時は車ができあがる過程を見ただけでしたが、今回ゼミでの事前学習を経て訪れてみて、マツダに対する見解が180度変わりました。地元の企業について何も知らなかったことに気がつきました。広島ならではの歴史と結びついている企業努力について深く学ぶことができ、良い経験ができたと考えます。
商品開発では「走る歓び」を大事にしていて、開発部門と生産部門がしっかり連携することで、多様なニーズに応えつつ共通性も高いクルマ作りができていることにも感動しました。効率性と顧客満足を両立させる姿勢が本当にマツダらしいと思いました。
今回の気づきから、自分が普段利用している企業にもこのような隠れた歴史があるかもしれないと思いました。これからのゼミでの学びに、この貴重な経験を活かし、関連付けて学んでいきたいと思います。(商学科 厳ゼミ 2年)

マツダの理念「人馬一体」は、人を第一に考えるものづくりの精神

見学前はマツダに対して特別なイメージは持っていなかったが、展示や説明を通して「なぜ安定した既存技術ではなく新しい技術に挑戦し続けているのか」について考えるようになり、次第に興味が湧いた。
これまで、自動車メーカーはどこも似たような王道の戦略をとっていると思っていたが、今回の見学を通して、あえて人と違う道を選ぶことでブランドとしての個性が生まれ、強みになるのだと気づいた。マツダの理念である「人馬一体」というのは、人を第一に考えるものづくりがマツダの本質となっていく過程で芽生えた精神と言え、これからもマツダのものづくりへの姿勢を象徴する理念であり続けるのだろう。(商学科 厳ゼミ 2年)