5月30日、商学部商学科の学術講演会として「地方創生のリスクマネジメント~観光の観点から~」を開催しました。
本学の授業「リスクマネジメント論」の一環として、日本政府観光局(JNTO)理事・若松 務 様をお招きし、学術講演会を開催しました。若松理事は長年にわたり観光業界の第一線でご活躍されています。
ご講演では、近年の訪日インバウンド観光の最新動向、高付加価値旅行に関する日本政府観光局の取り組み、さらには観光と地方創生におけるリスクマネジメントについて、豊富な実務経験に基づく知見をご紹介いただきました。
地方創生においては、「地域経済の停滞」が大きなリスクとされており、これを回避する方策として「観光の推進」が重要な政策の一つと位置づけられています。観光に関するリスクマネジメントというと、災害時における観光客対応などが主に想起されますが、地域経済の活性化という観点からのリスクマネジメントも重要です。
とりわけ現在は、インバウンド観光が都市部に集中しているという課題があり、それに対処するためには、地方における高付加価値な観光地づくりや、それを担うガイド人材の育成が求められています。こうした取組こそが、持続可能な観光振興とリスクマネジメントの両立に資するものであることが、講演を通じて示されました。

