2025.10.16

高校

高校2年生 カンボジア研修旅行 4日目~カンボジアの同世代との交流が新たな絆を育む~

アンコールの地で学ぶ「教育の力」 ーバイヨン高等学校・附属中学校との交流から見えた、学びと共生の未来ー

本日はアンコール遺跡群からほど近いアンコールクラウ村のバイヨン高等学校・附属中学校を訪問しました。コロナ禍以前と昨年に続き、今回で3回目の訪問となります。はじめに、チア・ノル理事長先生からカンボジアの歴史やバイヨン高等学校・附属中学校の設立の経緯、そして現在の教育の現状についてお話を伺いました。理事長先生は日本に難民として滞在された経験や、日本の大学で学ばれたご経験をお持ちで、日本とのご縁が深い方です。カンボジアの都市部と農村部の教育格差の解消に向けて、1998年小学校を、2011年に中学校を設立され、各国の支援団体にもはたらきかけながら地域の子どもたちに学びの場を提供し、自立を促すために学校運営を始められたとのことでした。
設立当初は進学率が10%程度と低く、教育を受けられない子どもたちも多かったようですが、今では進学率も大きく改善され、地域には欠かせない教育拠点となっているようです。理事長先生は今後の課題として、「先生の確保」と「パソコンなど情報端末の整備」を挙げられ、教育の質の更なる向上を目指されているということでした。
生徒たちは、理事長先生の熱意あるお話に真剣に耳を傾け、カンボジアの教育課題や、その改善への取り組みについて多くのことを学びました。

その後、代表生徒による文化交流が行われました。お互いの国の文化や学校生活をテーマに、両校から3グループずつが、学校紹介・生活・文化について発表し、互いの文化や価値観への理解を深め合いました。交流会では、言葉や国境を超えた温かなつながりを感じました。今回の訪問を通して、生徒たちは「学ぶことの意味」や「共に生きることの大切さ」を改めて実感したようです。

光に包まれたアンコールワットで感じた歴史

3日目に訪れたアンコールワットへ、夕日を見に再び向かいました。スコールの影響で残念ながら夕日は見られませんでしたが、雨上がりの空にうっすらと光が差し込み、その光に照らされたアンコールワットはとても神秘的で、言葉にできないほど美しかったです。自然の中にたたずむ大きな遺跡の迫力や、そこに流れる時間の重さを感じられたことは、とても貴重な体験になりました。
 
内部に入ると、石でできた長い回廊や細かく彫られた壁画が広がっていて、一つひとつに物語が込められていることに驚きました。また、階段を上るたびに空気がひんやりと変わり、静けさの中に歴史の重みを感じました。外の喧騒とは別世界のようで、時間が止まったような不思議な感覚に包まれました。