校長からのメッセージ

その想いを行動に! そして、カタチに。

「協創」は、チームをつくる心構えであり、教育の軸である。


昨年から今年にかけて、世界的なスポーツの大会が開催され、日本代表の躍動に釘付けとなりました。その一つは、2022FIFAサッカーワールドカップ。サムライブルー・日本代表は、予選リーグで強豪国のドイツ、スペインを撃破し、決勝トーナメントに進出しました。そして、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)。二刀流の大谷翔平選手を擁した侍ジャパン・日本代表は、3大会(14年)ぶりの劇的な優勝を果たしました。両大会を通じて私たちが共感したことがあります。それは、多様な選手の力が集結された「チーム力」の高さだったのではないでしょうか。

ところで、私たちは今、将来を予測することが困難で、これまでの常識を覆すような社会変化が生ずる時代に差し掛かり、生活様式や様々な価値観を一変させてしまうかも知れない状況に直面していると言われています。すなわち、一人の力では解決し難い課題やものごとの異なる価値を見出せない局面に出合うことが、おそらく多くなることを予見しているように思います。こうした状況下、求められるのはサムライブルーや侍ジャパンの躍動によって目の当たりにした「チーム力」ではないでしょうか。つまり、チームとしての一体感、信頼感といった連帯性がこれからの時代は重要になるのです。

学校名の「協創」は、まさにこのことを示すものであり、時代を先取りする言葉なのです。「協創」とは、一人ひとりが多様な人々と交わり、協働して新たな価値を創造することを意味します。また、そのプロセスは、相互に「認め合い、深め合い、高め合う」ことであり、人として、チームとして連帯し、成長を遂げていきます。 そして、そういったチームを支える一人として、一人ひとりが備えなくてはならないことがあります。それは、自らの学びを深め、自らが動き出して経験を積み重ねるという習慣を形成することです。そのために、トライ&エラー、失敗を恐れずに取り組みましょう。この積み重ねによって自立していく自分に気づき、自分を律する心が育まれ、自分の目指す方向に動き出す、走り出す、「自走する」ことに繋がっていくことでしょう。やがて、こうした一人ひとりが「チーム力」として集結していくのです。

「協創」とは、チームをつくる心構えであり、本校の教育の軸なのです。広島修道大学ひろしま協創中学校・高等学校は、教職員と生徒が一丸となって邁進していきます。

2023年4月吉日
広島修道大学ひろしま協創中学校・高等学校
校長 白岩 博明