国際政治学科 卒業生の声

難波 優奈さん
国際コミュニティ学部 国際政治学科 2021年3月卒業
広島大学大学院 人間社会科学研究科 国際平和共生プログラム 2025年3月修了予定
 私は国際コミュニティ学部卒業後、広島大学大学院人間社会科学研究科国際平和共生プログラムに進学しました。2年間の修士課程での研究活動を経て、今月卒業します。卒業後は、JICA青年海外協力隊として、アフリカ・ウガンダで国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の業務実施団体であるNGOで難民を対象にした活動を行う予定です。
 
 学部時代は国際政治だけでなく広島の平和や核兵器の構造、国際法や人権などの様々な分野を学びました。幼少期から漠然と世界の平和や戦争に興味があった私でしたが、その中でも「平和構築」という平和を作り出す構造やメカニズムに最も関心があることに気付けたのは大学時代の幅広い学びがあったからこそです。3・4年には開発途上国における国際協力について学ぶゼミナールに所属し、アフリカ地域の女子割礼と広島県大学生の平和構築意識について研究し、論文に纏めました。このような知識や学びの幅を広げてくれる環境が、現在の研究のための基盤や大学院での専攻に繋がっています。

 大学院での研究は、1994年にアフリカ・ルワンダで起きたジェノサイドについて、当時のジェノサイドを助長した1つの要因となったラジオに焦点を当て、社会集団間紛争における戦争プロパガンダの性質を明らかにしました。戦争プロパガンダは多くの戦争・紛争に共通しており、戦況の悪化や人々の参戦意欲の向上に大きく影響するため、平和構築の実現において多くの事例で問題視されます。私の研究を通して、戦争プロパガンダの視点から平和構築の分野に寄与することを願っています。