2023.01.26

その他 担当:井上

心を込めて

写真の姿は、3年生の男子が、放課後の掃除で黙々と教室の白板をきれいにしている様子を写したものです。これまで1年間過ごした教室への感謝の気持ちを込めて、鏡のようにピカピカになるまで磨き続けてます。そこに映る自分の姿にどのような思いを馳せているのでしょうか。この姿を見て思い出した生徒がいます。嘗ていた女子生徒で高校2年生の途中でロシアのバレエ団に入団することになり、学校を去ることになった生徒のことです。その生徒が最後の登校日に、放課後の教室でただ一人、黙々と黒板をピカピカになるまで磨き続けていました。私はその姿を見て、声をかけることができなかったのを覚えています。その時の彼女は、これまで育んでくれた教室に感謝し、毎日を共に過ごした級友たちとの別れを惜しんでいたのだと思います。