2025.08.05
高校
高校1年生 森澤虹心さん「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム」活動報告②
高校1年生 特別進学コースの森澤虹心さんが、「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム」に採用され、「過酷な環境下でも医療が機能するためには何が必要なのか」を探究するため、7月14日〜8月1日までの19日間、タンザニアを訪問しています。森澤さんは、タンザニアの医療現場の訪問を通して、「医療の原点を見ることができるのではないか」と考え、現地での活動に取り組んでいます。具体的には、現地の医師に対して医療の現状に関する意識調査を行うとともに、病院の見学を通して、「医師や患者さんと対話すること」、「医療現場を見ること」を活動の柱にしています。 日本とはまったく異なる環境の中でも、高いモチベーションを保ちながら奮闘する森澤さんの様子をお伝えします。
マサイ村での診察補助
今回訪れたマサイ村(※報告①で訪問した村とは別)でも、前回同様に診察の補助を行いました。今回で2か所目のマサイ村での診療補助となります。
患者さんは皆、落ち着いた様子で、外から見ただけでは体調不良や怪我をしているのかよく分かりません。しかし診察では、「バックペイン(腰痛や背中の痛み)を訴える人が多く、畑仕事とか赤ちゃんを背負うことが原因となっているようです。また、精神的な疾患を抱え、何度も診察に訪れる方を見かけました。子どもはあまり診察に来ることはなく、来た場合は、ほとんどが発熱や咳といった症状でした。
医療の現状としては、医療物資や施設が十分に整っていないこと、そして衛生環境が不十分なまま治療が行われていることが課題だと感じました。マサイ村ではユニセフから提供されたの物資(バケツのようなもの)を見かけましたが、それを現地の人々はうまく活用しているようにも感じました。
患者さんは皆、落ち着いた様子で、外から見ただけでは体調不良や怪我をしているのかよく分かりません。しかし診察では、「バックペイン(腰痛や背中の痛み)を訴える人が多く、畑仕事とか赤ちゃんを背負うことが原因となっているようです。また、精神的な疾患を抱え、何度も診察に訪れる方を見かけました。子どもはあまり診察に来ることはなく、来た場合は、ほとんどが発熱や咳といった症状でした。
医療の現状としては、医療物資や施設が十分に整っていないこと、そして衛生環境が不十分なまま治療が行われていることが課題だと感じました。マサイ村ではユニセフから提供されたの物資(バケツのようなもの)を見かけましたが、それを現地の人々はうまく活用しているようにも感じました。
外科のワークショップ
外科のワークショップでは、鶏肉を使って縫合の練習を体験させていただきました。器具はどれも硬く、縫合そのものはもちろん、器具の扱いにも苦労しました。医療器具については、実際に医師の方にお話を伺いました。私自身の体験からも感じたことですが、医療器具は十分に揃っていないのが現状だそうです。
一方で、医療従事者の育成はかなり進んでいる印象を受けました。私が訪問した病院では、1人の患者に対して医師と、大学卒業試験のために実習中の大学生2人が一緒に診察を行っている様子が見られました。
一方で、医療従事者の育成はかなり進んでいる印象を受けました。私が訪問した病院では、1人の患者に対して医師と、大学卒業試験のために実習中の大学生2人が一緒に診察を行っている様子が見られました。
託児所での歯の衛生指導
滞在中、ホストマザーが経営する託児所を訪問しました。施設内は清潔感に欠け、備品や物資も十分に揃っていない様子でした。 たとえば、果物を切る際には、拭かれていない、他の用途にも使われている机の上でそのまま切っており、衛生面に不安を感じました。また、トイレにはトイレットペーパーが備えられておらず、排泄後に手で拭いたまま、手を洗わずに他の子どもたちと遊ぶ子もいました。
子どもたちの歯磨き習慣についてもばらつきがあり、朝と晩に磨いている子もいれば、まったく習慣がないという子もおり、およそ半々といった印象でした。 そこで今回は、歯の衛生指導を行った後、全員に歯ブラシと歯磨き粉を配布しました。中には「なんだこれは!」と驚く子もおり、これまで歯ブラシや歯磨き粉を十分に使ったことがない子も多いのではないかと感じました。このことから、全ての子どもに満足な衛生教育や物資が行き届いているわけではない現状がうかがえました。
子どもたちの歯磨き習慣についてもばらつきがあり、朝と晩に磨いている子もいれば、まったく習慣がないという子もおり、およそ半々といった印象でした。 そこで今回は、歯の衛生指導を行った後、全員に歯ブラシと歯磨き粉を配布しました。中には「なんだこれは!」と驚く子もおり、これまで歯ブラシや歯磨き粉を十分に使ったことがない子も多いのではないかと感じました。このことから、全ての子どもに満足な衛生教育や物資が行き届いているわけではない現状がうかがえました。
託児所には3〜5歳の子どもが多く、英語が通じない子も多かったため、衛生指導の際には伝え方を工夫する必要がありました。言葉が通じにくい中で「わかりやすく伝えることの難しさ」を実感しました。その後は子どもたちと一緒に遊ぶ時間がありました。最初は不安もありましたが、「ティーチャー!」と笑顔で駆け寄ってくる子どもたちに囲まれて、すぐに緊張も解け、楽しいひとときを過ごすことができました。