2025.12.04
高校
高校1年生がSB Student Ambassador 中国大会に参加しました
本校では、「個別化・協働化・プロジェクト化させた複合型の学びとなる " 探究科 " の授業により、課題を自ら見つけて解決する力を養うこと」を目指しています。
そんな探究の学びの中から、今回は高校1年生の有志の生徒が参加した「サステナブル・ブランド(SB)国際会議 2026 学生招待プログラム 第6回 SB Student Ambassador 中国大会」の様子についてご紹介します。
SB Student Ambassador 中国大会への参加は、サステナブル・ブランド(SB)国際会議への応募条件となっています。SB国際会議とは、国や職種、職業の垣根を越えて5,000人以上が共通のテーマでディスカッションする国内最大級のサステナビリティに関するカンファレンスです。「SB Student Ambassador」として、選抜された生徒には、地域の高校生代表として、SB国際会議にて意見を発表する場が用意されます。
また、サステナビリティに関連した最先端の活動に取り組むオピニオンリーダーやサステナビリティ先進企業で活躍する人たちの講演を聞くことが出来たり、自ら話しかけることで、能動的にサステナビリティと関わる機会が得られます。今回のブロック大会は、全国大会への事前準備として高校生同士がサステナビリティについて意見交換を行うものです。参加した高校1年生の8名の生徒たちも、イベントのチラシを見て「SDGsや、興味のある分野について、ディスカッションをしてみたい!」という前向きな思いから応募しました。
▲参加した高校1年生8名@広島大学東広島キャンパス会場
SB Student Ambassador 中国大会
11月15日(土)、広島大学を会場に29校が参加した中国大会では「中国地方に企業や若者が集う、魅力的な拠点のあり方を考えよう」というテーマのもと行われました。
午前中は、主催者や自治体の方からの挨拶に続き、海藻ベンチャーとして注目される企業による基調講演、そして各企業のパネルディスカッションが行われ、参加生徒たちは地域課題やSDGsに関する幅広い視点をインプットしました。
▲選抜グループ全体発表
昼食後は、企業ごとのテーマ講演を聞き、いよいよ他校の生徒と混合チームを組んだグループディスカッションへ。
「小売業の果たす役割」「循環型社会の実現」「食の可能性」「ウェルビーイングの実現」など、身近だけれど奥深いテーマについて意見を出し合い、約2時間にわたる話し合いを経て、1チーム5分の発表に挑みました。
緊張感のある発表後には、企業の方から温かくも鋭い講評をいただき、生徒たちは自分たちの提案を振り返りながら、社会をつくる側の視点を学ぶ時間となりました。
一日の学びがぎゅっと詰まった、まさに「知識」と「挑戦」が両輪で進むプログラムでした。
~各企業グループでの取り組みについて~
① エフピコグループ
食品トレーのリサイクルを“もっと簡単に・もっと楽しく”するため、
「剥がせる膜で洗いやすくする」「回収でポイントや景品がもらえる仕組み」「学校・職場への回収ボックス設置」「SNSでCO₂削減を見える化」など、生活に寄り添ったアイデアが生まれました。
生徒たちは
「初めて会う他校の人と挨拶するとき‘私できるかな…’と不安だったけれど、みんなも同じ気持ちで少しホッとした。事前に調べたこともあって意見交換もスムーズにでき、大勢の前での発表も協力して乗り越えられた。終わったあと『行ってよかった』『楽しかった』という気持ちになった。」
と、挑戦の一歩が大きな自信につながった様子が伝わってきます。
「企業の方と一緒に解決策を考えるのは難しかったけれど、答えが出た瞬間の達成感が大きかった。他校の人と交流できたのも嬉しかった。自分では思いつかない視点がたくさんあって、発表を聞きながら ‘これを足したらもっと良くなるんじゃないかな’ と考えるのが楽しかった。」
と話しており、学びの深さと刺激の多い体験だったことがよく分かります。


② イズミグループ
スーパーという身近な場所から、地域や暮らしをどう良くしていくかを考えたグループでは、食品ロス削減やコミュニティづくりに関するアイデアが多く出ました。
ある班では、
ある班では、
「ゆめタウンに子ども食堂のような場をつくり、地域の高齢者や子どもがゆるやかに関われる場所にする」「廃棄になりそうな食品を調理して提供する」など、社会的な課題と地域の温かさを結びつけた提案がまとまりました。
また、
「自分と全く違う環境で育った同年代の意見に触れて、『こんな考え方もあるんだ』と驚きの連続だった。会社側の視点を知ることでSDGsのつながりの幅広さを実感した。」
という声もあり、企業の取り組みを“自分ごと”として考えるきっかけになったようです。
シンプルな感想の中にも、
「知らない人と話すのは嫌だなと思っていたけど、実際は話しやすい人ばかりで、参加してよかった。」
「家でできるSDGsを探して実践していきたい。」
と前向きな気付きが光ります。


SB Student Ambassador 中国大会に参加した生徒の感想で共通していたのは、
「初めは不安だったけれど、実際に話し合いに参加してみると、学びや楽しさ、達成感があった」
ということでした。
企業の方と直接対話し、他校の生徒と協力しながら真剣に社会課題と向き合う経験は、日常の授業とはまた違う視点を与えてくれます。
そして何より、
「自分の意見が誰かの考えを動かし、協力すればより良いアイデアになる」
という実感は、生徒たちの将来にきっと生きていくはずです。
今回得た気付きやつながりが、それぞれの未来への一歩につながることを願っています。
