本校では、地域連携事業の一環として、認知症についての理解を深め、認知症の方が安心して暮らせる地域づくりを目指す探究活動に、高校１年生４名が取り組み始めました。

活動の第一歩として、生徒たちは「認知症サポーター養成講座」を受講。
講座では、認知症の症状やその進行の仕方、そして認知症の方に寄り添うための心構えや接し方を学びました。
講師の方からは、「認知症は誰にでも起こりうること。正しく理解し、温かく支えることが大切です」という言葉が印象的に語られ、生徒たちは真剣に耳を傾けていました。

質疑応答の時間には、
「認知症の方は老人ホームでどのように過ごしているのですか？」
「優しい声かけとは、どんな言葉や表情が大切ですか？」
といった具体的な質問が次々と飛び出し、生徒たちの関心の高さがうかがえました。

講座の中では、地域で進められている「チームオレンジ」の取り組みについても紹介されました。
「チームオレンジ」とは、地域住民・自治体・福祉施設などが連携し、認知症の方やそのご家族を地域全体で支える活動です。
買い物の見守りや声かけなど、日常の中で誰もが支援の一端を担うこの仕組みに、生徒たちも強く関心を持っていました。

講座の修了後、生徒4名は正式に認知症サポーターとして認定されました。
今後は、探究活動の中で自分たちにできる支援の形を考え、地域の「チームオレンジ」と協力しながら、誰もが安心して暮らせる優しい地域づくりに取り組んでいきます。

認知症への理解を深めることは、「優しさ」や「思いやり」を行動に変える第一歩。
生徒たちのこの学びが、地域全体に温かい輪を広げていくことを期待しています。