2022.01.31

高校

高校1年生は五藤利弘監督作品「おかあさんの被爆ピアノ」上映を行いました!

1月31日(月)5~7限目を使い、高校1年生は五藤利弘監督の映画「おかあさんの被爆ピアノ」上映を行いました。
本来であれば、協創ホールに高校1年生が全員集まり、大きなスクリーンと高品質の音響設備を使って視聴するつもりでした(映画館並みの設備を備えています)。しかし、広島県内の新型コロナウィルスの感染状況より、当日は教室でDVDプレーヤーで再生しての視聴となりました。
この「おかあさんの被爆ピアノ」上映は、五藤利弘監督のご厚意で実現したものです。
高校1年生は、本校の目標である「グローカル・イノベーションリーダー」としての素地を形成するため、まずは地元広島についてあらためて学ぶ目的で、夏休み前から2学期にかけて平和学習のフィールドワークを行いました。
そして10月25日には、そのフィールドワークで学んだことをあらためて問い直すために、被爆ピアノ演奏・沖縄戦についての平和集会を行いました。それらの取り組みを通して考えたこと(インプットしたこと)を、今度は自分の言葉でまとめ、英語で表現(アウトプット)するという取り組み、「英語スピーチコンテスト」を12月から1月にかけて行いました。このたびの「おかあさんの被爆ピアノ」上映は、それらの取り組みの仕上げという位置づけで実施しました。

被爆ピアノ演奏・沖縄戦についての平和集会の際にお世話を頂いた「矢川ピアノ工房」(被爆ピアノ資料館を2021年に開設されました)の矢川光則様より、五藤利弘監督をご紹介いただき、その縁で上映することが実現しました。矢川様と五藤監督のご厚意に感謝申し上げます。
当初は、前述したように協創ホールに全員集まっての上映を予定していましたので、五藤監督にも最初はそのように説明をしていました。五藤監督は、予備も含めてブルーレイのディスク2枚と、念のためにDVDのディスク3枚を送ってくださいました。
ところが、先週急遽協創ホールでの実施ができなくなり、各教室でDVDプレーヤーでの視聴が決まると、高校1年生は7クラスありますので、ディスクの数が足りません。そこで五藤監督にご相談すると、すぐに追加のディスク、しかもブルーレイのディスク5枚と予備のDVDのディスク5枚を送ってくださいました。(五藤監督はぜひブルーレイで見てくださいとおっしゃていらっしゃいました。)このように多くの方のご苦労とご厚意により、このたびの上映が可能となりました。本当に感謝いたします。
上映が始まると、生徒たちは映画の画面の美しさとピアノの演奏のすばらしさに、見入り聞き入っていました。途中の休憩も含めて約2時間という時間があっという間に過ぎ、生徒たちは、出演されている俳優さん・女優さんに思いのこもった演技に圧倒されていたようでした。
最後に、生徒たちはClassiのポートフォリオに感想と五藤監督への感謝の言葉を入力しました。この感想は、後日五藤監督にお送りする予定です。 高校1年生も気づくと後2か月後には2年生となります。4月に入学してからこれまで、本当にあっという間に過ぎていきました。この1年間で考え、表現し、行動してきたことが、生徒たちのこれからの成長へとつなっがていくことを願っています。

鑑賞後、Classiのポートフォリオに感想を入力

生徒の感想
  • 戦争を体験された方被爆2世の方それぞれの思いを知る事ができました。印象に残っているのは、父を返せ、母を返せと子供達が次々と言っていく姿が頭から離れません。本当にこのような戦争、争い事など無い平和な世の中になってほしいと思いました。川原 百々花

  • 私も被爆者三世で、よく祖父母から原爆についての話を聞いたりしていたけど、今回のフィールドワークや映画視聴などの平和学習を通じてより一層、原爆について深く知ることができたし、新しい発見もすることができました。そして私たちの"当たり前"は昔の人々が築き上げてきたものだということも感じました。川本 侑奈

  • 広島に住んでいてもまだまだ知らないことが沢山あるので、この貴重な機会を通して、深く知りたいなと思いました。人それぞれ、原爆の感じ方や心情は違うと思うけど、その分得るものは変わってくると思います。被爆ピアノの存在を忘れずに後世にも伝えていけたらいいなと思います。土井 万祐子

  • 被爆ピアノの音色を聴いた人に矢川さんが必ず、この音を忘れないでくださいと言っていたのがとても心に残りました。被爆ピアノについて知ることは、広島の原爆について考えることに繋がると思うので、映画を観て感じた思いを忘れないでおこうと思います。畠岡 唯名

  • 今回取り組んできたフィールドワークや被爆ピアノの演奏などは今まで中学生の時や小学生の時に取り組んできた平和学習とは少し違う視点で学習できたので内容も新鮮だったし、まだ知らなかったことがこんなにあるということに気づけたので良かった。髙橋 佑太

  • 広島生まれの私は、小さい頃から平和に関することを学んできました。原爆ドームや平和公園に実際に行くことも多く、原爆に関することに触れてきたと思っています。でも、やはりこういう学習を通してつくづく思うのは、絶対に戦争を起こさないようにすることが本当に大切だということです。平和な生活のありがたさを感じながら、もうそんな悲劇を起こさないよう、次の世代に伝えていくことが大切だと思いました。櫻田 華愛

  • 戦争でどれだけの被害にあった人がいるのか、そして悲しくつらく死にたいって思った人がどれだけいたのか、それでも生き抜いてそれを次の世代に繋げていくその気持ちがどんな気持ちだったのか、戦争中にどれだけの人が平和を願っていたのかなど、フィールドワークや、被爆ピアノ演奏、「おかあさんの被爆ピアノ」を通して、たくさんのことを考えさせられました。中村 嶺那