2021.10.26

高校

高校1年生「被爆ピアノ演奏・平和集会(沖縄戦について)」を行いました

協創ホールに搬入された被爆ピアノ

10月25日(月)のLHRの時間に、高校1年生は、被爆ピアノ演奏・平和集会(沖縄戦について)を行いました。
この被爆ピアノ演奏・平和集会は、3年前から実施しているもので、当日は沖縄から「ひろしま被爆ピアノの会沖縄事務局」の松田忠様、FMよみたんパーソナリティーの金城礼子様、ピアノ演奏家のベニー津波様、広島からは今年被爆ピアノ資料館を開設された、矢川ピアノ工房の矢川光則様をお迎えし、高校1年生全員で協創ホールに集まって行いました。 高校1年生にとっては、夏休み前から行っている平和学習のフィールドワークのまとめとして、原爆の被害にあいながらも、持ち主の方と人生を共に歩んできた「被爆ピアノ」に実際に触れ、その音色を聞くことで、また、日本で唯一地上戦が行われ20万人もの尊い命が犠牲となった歴史を持つ沖縄について知ることで、命の尊さや平和の大切さを感じ、考える機会になるのではと思っています。

FMよみたんパーソナリティーの金城礼子氏

ピアノ演奏家のベニー津波氏

矢川ピアノ工房の矢川光則氏

沖縄と広島の戦没者の方への黙祷

読谷村の村長・石嶺傳實様からのビデオメッセージをバックに、津波様が被爆ピアノを演奏

FMよみたんパーソナリティーの金城様の司会で平和集会が始まりました。まずは、沖縄と広島の戦没者の方への黙祷を行いました。続けて、このたび持ってきていただいた被爆ピアノについて矢川様からご説明していただきました。その説明の中で、いかにこの「被爆ピアノ」が大切にされ、持ち主の方にとってどのような存在であったか、そしてその大切な被爆ピアノを継承していくことの大切さを、生徒たちも感じてくれているようでした。 その後、読谷村の村長・石嶺傳實様からのビデオメッセージをバックに、津波様が被爆ピアノを演奏してくださると、石嶺様の真摯なまなざしと被爆ピアノの美しい音色が合わさり、生徒たちも厳粛な面持ちで見入り、聞き入っていました。 そして、ここから生徒5名による被爆ピアノの演奏が始まりました。

小田陽之君(革命のエチュード(ショパン))

砂田莉緒さん(エオリアンハープ)

真志田京楓さん(花の歌(ランゲ))

伊藤英介君(プレリュード(轟千尋))

六箱愛理さん(アルプスの夕映え)

それぞれ心のこもった、その人の思いが伝わる演奏で、とても感動的なものでした。(生徒の演奏の様子については、一部ですが本校の公式SNSなどで紹介する予定です) それが終わり、続いて津波様による沖縄戦のお話しと演奏です。時間が十分に取れない中でしたが、そのお話を通して、いかに沖縄戦が悲惨なものであったか、その当時の人々がどれほど苦しくつらい思いをされたのかを生徒たちも十分に感じ取ってくれていました。また、津波様がこのたびの平和集会の為にカッチーニの「アヴェマリア」を独自にアレンジした曲を演奏してくださり、その音色の美しさへの感動と沖縄・広島で犠牲となった人々の悲しみへの思いから、思わず涙を流す生徒・先生方もいました。(その楽譜は演奏した生徒全員にプレゼントしてくださいました)

沖縄戦のお話しと演奏

オリジナルアレンジの楽譜を演奏した生徒全員にプレゼントしてくださいました

その後、校長の挨拶と生徒へのインタビューを行い、生徒代表として生徒自治会副会長の川原君がお礼の言葉を述べ、閉会となりました。 生徒が退場する際には、本当は被爆ピアノに触れてもらってから教室に帰ってもらいたかったのですが、コロナウイルス対策として触れずに間近で見てから生徒たちは教室に帰ることになったのですが、そこでサプライズが!松田様を始め、沖縄からいらっしゃった方々から生徒全員へ「紅いもタルト」のプレゼントがありました。退場する際に一人ひとりに手渡しされ、生徒たちもとても喜んでいました。 このたびの被爆ピアノ演奏・平和集会は60分という短い時間でしたが、非常に内容の濃い、それでいて参加者全員が被爆ピアノの美しい音色で一つとなり、命の尊さと平和の大切さ、今自分たちが生かされていることへの感謝を感じることのできる、貴重な経験となったと思います。

校長挨拶 ※右 「ひろしま被爆ピアノの会沖縄事務局」の松田忠氏

インタビューに答える生徒

生徒代表お礼のことば 生徒自治会副会長 川原君

生徒全員へ「紅いもタルト」のプレゼント

被爆ピアノ演奏の様子