34 海外留学では、日本での日常とは異なる環境に身をおくことになり、日本ではまず起こらないことを経験することが多々あります。これらのカルチャーショックは、大いに自分自身の成長につながりますが、理解・準備不足から危険な状況に巻き込まれることもあります。留学においては、渡航前も渡航中も、「自分のことは、自分で責任を持つ。責任ある行動を取る。決して他人任せにしない。」という意識が最も大切です。 他方で、トラブルが起きた場合、決して1人で我慢したりせずに、現地担当者や同行者に相談することも必要です。全く反対のことを言っているように思われるかもしれませんが、トラブルを一人で抱えこまないよう、タイミングを見極めて適切な相手に相談することは自分の身を自分で守ることにつながります。黙っていては誰も助けてはくれません。言葉の問題で意思が十分伝えられない時は、メール等で国際センターに相談しましょう。そして、なによりもまず、目的地に到着したら、大学と家族に必ず一報を! 以下に、留学中に予想される危険(リスク)とその対応について大まかにまとめたので、参考にしてください。 なお、各海外セミナーや交換留学等への派遣前には、危機管理に関するオリエンテーションを行うので、必ず参加してください。しておきましょう。ないように気を付けましょう。▶︎大きな国際空港では、国内線への移動に時間がかかることがあります。空港情報、乗換情報をあらかじめ手に入れておきましょう。1.自分の身は自分で守る2.海外で想定される主なリスクと対応策 以下のリスクの他にも脅迫・恐喝、強盗、詐欺等もあります。起こりうるリスクを事前に把握し、対策を徹底することで、被害を最小化できます。※新型コロナウイルス感染症については6ページ参照【テロ・戦争・感染症・自然災害】▶︎情報収集に努めましょう。→詳細は35ページ【渡航前、渡航中の現地情報収集】参照▶︎国際センターおよび派遣先大学の担当者に相談しましょう。▶︎派遣学生同士、お互いに協力して危機を乗り切ることも大切です。▶︎…外務省や本学が帰国や避難勧告をすることもあります。本学や現地大使館・領事館の緊急連絡先もすぐに確認できるように準備【国際空港でのリスク】▶︎…到着直後の慣れない環境下では、窃盗等のターゲットになる可能性が高くなります。キョロキョロしたり、荷物から離れたりし【病気、事故、怪我】▶︎病気、事故、怪我の際は、ホストファミリーや派遣先の大学担当者に相談しましょう。また、国際センターにも必ず報告してください。▶︎病院に行く場合は、海外旅行傷害保険証書を必ず持参し、診断書を書いてもらいましょう。▶︎普段から体調管理を心がけましょう。食べ過ぎ、飲みすぎに注意してください。▶︎普段服用している胃腸薬やかぜ薬は必ず持っていきましょう。▶︎歯の治療は、海外旅行傷害保険の対象外です。出発前に必ず治療を完了しておきましょう。【大学のキャンパスでのリスク】▶︎大学のキャンパス内でも、夜の一人歩きは禁物です。大きな大学では死角になる場所も多くあるので注意しましょう。▶︎学内パトロールサービスがある大学の場合は利用しましょう。【飲酒、麻薬等】 国・地域によっては、麻薬などが自由に手に入る環境があり、勧めてくる人がいるかもしれませんが、毅然として断ってください。飲酒についても、日本とは年齢制限が異なったり、学生寮内では飲酒が禁止されていたりすることもあります。現地の法律やルール違反には厳格な処分が下されます。 また、現地では合法でも、日本の法律に違反するものには手を出してはいけません。海外留学における危機管理
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