2020.06.15

学修 担当:青山

道徳 × 探究 × ICT「ハゲワシと少女」

 先週の探究の授業では、泣いている男の子の写真から多様な情報を読み取る活動を行いました。そこで、道徳ではピュリッツァー賞を受賞した「ハゲワシと少女」の写真をもとに授業を行いました。掲示板アプリpadletの壁紙の写真はカメラマンのケビン・カーターが内戦と干ばつによる深刻な飢餓が起きていたスーダンで撮影したもので、「報道より少女の救助を優先すべきだ」という非難が殺到し、カーターはピュリッツァー賞受賞の3か月後に自殺してしまいます。
 授業ではこの背景を説明した後に、「報道より少女の救助を優先すべきだ」という意見に賛成か、反対か考え、グループで意見を深めると、padletで情報共有を行いました。各グループから次のような意見が出てきました。授業のまとめで「少女は孤児ではなく、食料の配給を受け取るために母親が降ろしただけだったこと」や「カーターはこの写真を撮る前から鬱病による自殺未遂を起こしていたこと」などを伝え、想像もつかないところに真実があることを確認しました。

授業のまとめを次のように書いてくれました。
■誰かに言われたことやネットの情報には確かではない情報がたくさんあるので、それをしっかりと見極められるようになりたいと思った。
■表面だけを見て意見を言わないこと。どれだけ考えても、調べてもそれは真実とは言い切れない。
■私には苦しそうに見えた少女も、違う人の意見では、ただそこにいるだけと思う人がいました。違う人の意見を聞き入れながらも、もっと深い所まで考えて、決めつけないようにしたいと思いました。
■自分がいかに狭い視野で生活しているのかが分かりました。見えないところまで深く考えて発言、思ったことをすぐ口に出さないようにしたいです。
■人に意見を言える人は、その人以上に苦しんで努力しなければならないと思った。

 今回の学びを自分のものにして、これからの生活で意識して過ごしてほしいと思います。