2021.12.01

高校

修大コース探究科高大連携授業「流通過程から社会をみる」

自ら課題を発見し、探究活動を通して、解決する力を身につけることを目標とする本校探究科。意識をすれば、何気ない日常にも研究課題はいくらでも見つかる。高校2年生の修大コースでは「広島修道大学での学び、研究について知る」をテーマに広島修道大学の先生方から様々な研究分野の講義をいただきながら課題発見力と解決力を磨いています。
第4回目の講義は「流通過程から社会をみる」をテーマにした、商学部の矢野泉教授の講義です。
矢野教授は、農業市場学、食料流通学、 農業経済学を専門に研究されています。大学のゼミでは、「暮らしを豊かにする流通過程のあり方」を目的にして、身近な商品の流通過程や流通産業の現状や問題点を学生に理解させ、学生たち自身に考えさせる授業展開をされています。
本日の授業は、「流通過程から社会をみる」をテーマに、生産者と消費者の信頼関係を作る「表示」について、チョコレート菓子を題材に説明してくださいました。 生徒たちがコンビニなどで簡単に購入できるチョコレート菓子を紹介しながら、価格やキャッチフレーズ、内容量などの記載の仕方の違いに注目し、商品生産から消費の過程を説明してくださいました。チョコレート類の表示には厳しい規約(公正競争規約)があり、見た目は同じチョコレートでも、材料の割合によって「準チョコレート」、「純チョコレート」「チョコレート菓子」と表示が異なります。私たち消費者は日ごろの商品購入時に、どんな情報をみて商品を選ぶのか自身の商品選択の仕方を考える授業となりました。
「4種類のお菓子の中からあなたは何を選びますか?」という矢野教授の最初の問いかけに対し、生徒たちは自分たちがよく購入する商品を書き出しました。そして矢野先生は、各商品の値段や内容量、キャッチフレーズなどの情報を提示しながら、もう一度同じ問いをされました。生徒たちは、自分が書き出した商品名と理由を見て、与えられた情報量によって自分の選択がどう変化するのかということに気づくことができました。
事後学習(宿題)としては、自分が正しいと判断した商品について、どのような表示がされているのか、パッケージに表示されていない情報で何か知っておくべきことはないのかを調べてまとめていく予定です。

探究科
協創教育の根幹となる「探究科」の授業では、国際交流によって得る探究心や表現力、協働型の学びがもたらす思考力や判断力、これらを融合しながら社会的な課題研究に取り組みます。あわせて課題解決を示す手法を学び、これらの相乗効果によってグローカル・イノベーション・リーダーへの成長をめざします。

商学部 商学科 矢野泉教授

実物のパッケージ表示も確認