修大生の声卒業生の声

人文学部 人間関係学科 心理学専攻(※2017年度より、健康科学部心理学科へ)

子ども達の心に寄り添うための心構えを学ぶ

2007年卒業
広島市こども療育センター愛育園 心理療法士

下高呂 陽土(しもこうろ やすと)さん

心の声を聞ける心理療法士に

高校生の頃から興味のあった人の心や気持ちについて学びたいと考え、多彩な学部があり、色々な人と関わりを持ちながら学べる修大へ入学。心理学を専攻し、児童福祉に関わるアルバイトやボランティア活動にも積極的に参加した。卒業後は、臨床心理士資格を取得するために、県外の大学院に進学。現在は広島市の心理療法士として、広島市こども療育センターに勤務している。

実験と実践を繰り返して、自分の経験に重ねる

人の心理を数値で表す実験に没頭

人の心理を数値で表す実験に没頭

もともと、心の動きや気持ちについて興味があり、心理学を専攻しました。3年生と4年生の時には、臨床心理学を研究するゼミに所属。10名ほどの学生が集まり、人間の心理を数値に変換する実験や調査を繰り返しました。それまで、心理学と実験は無縁なものだと思っていましたが、例えば、発汗や脳波を調べることによってストレスの度合いを数字で表すことができるなど、実験結果から導き出した数値からも心理状態を把握できることを学びました。また、当時開講されていた「心理学特殊講義」を受講し、心理療法やセラピーを学んだことが心理療法士を目指すきっかけになりました

アルバイトやボランティア活動が実践の場に

アルバイトやボランティア活動が実践の場に

子どもが好きだったこともあり、児童福祉に関するアルバイトやボランティア活動に参加しました。この活動での経験も学びとなり、自分の進路を決める大切なものとなりました。特に印象に残っているのは、児童相談所の一時保護所での活動です。その当時、あまり人づきあいが得意ではなかった自分にできることは何かを常に考えながら、夢中で向き合ったことをよく覚えています。このようなアルバイトやボランティアに参加できるのも、地元に密着した修大ならではの魅力だと思います。

 

 

心理学に基づいた心のケアを

心理学に基づいた心のケアを

現在は心理療法士として広島市こども療育センターに勤務しています。仕事では167名の面接をすることもあり、その対象は児童だけではなく、その保護者も含まれます。相手と話しながら情報を集め、頭の中を整理しながら、具体的なプランを効率よく組み立てなければなりません。修大の4年間で学んだ心理学研究のサイクルは、子どもたちの心理療法を行う上で最も有用な視点だと思っています。
2019
年には、国家資格である「公認心理師」の資格も取得しました。学びで得た基礎に、自分の感覚や積み重ねた経験を生かして、これからも子どもたちと向き合っていきたいです。