広島修道大学 教職課程年報第16号
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■いころ、先輩教師が教えてくださいました。教職は未来を見つめる仕事でもあります。■■教師のプライドは「教育は人なり」「教育は未来の人づくり」という言葉に集約されます。教師の職務は、生徒たちの心身の発達、人格の形成に直接関わっています。さらに言えば、生徒たちの一生にも大きな影響を与えます。私たちはこのことを肝に銘じて、職責を果たさなければなりません。教育は教師の資質や能力に負うところが極めて大きいのです。だから、教師は現役である限り学び続けなければなりません。「教育は人なり」という言葉の重みを常に感じ、自らの学びを振り返りながら教育者としての成長を試みなければなりません。■また、人づくりは街づくりに繋がります。街づくりは大きく言えば、この国をつくることです。私たちは、未来の国づくりに携わっているのです。資源の少ないこの日本では、教育への期待も大きく、この国の未来は教育にかかっているといっても過言ではありません。■■ここ数年、学校現場は働き方改革が進められています。学校における働き方改革の目的は、生徒たちによりよい教育を提供することです。教師が元気に、笑顔で生徒たちに向き合うための改革が現場では加速度的に進められています。部活動の地域移行やさまざまな業務改善が推進されています。■■また、「チーム学校」の考え方も浸透してきました。学校は組織的な対応で生徒たちと向き合います。学校に関わっている多くの大人で生徒たちを見守るというスタンスです。教師は孤独ではない、教師を孤立させてはならないという考え方です。■■私の教師生活もゴールが近づいてきました。「こんなやりがいのある仕事はないぞ!」、「こんなドラマチックな体験ができる仕事、涙を流せる仕事はないぞ!」ということを志のある母校のたくさんの後輩に伝えたい、そして、私の教師としてのプライドを託したいと思います。■― 47 ―

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