広島修道大学 教職課程年報第16号
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フは, 語から形成され,「少し」「練習」しかなく,名付けることは難しいが,『食事行動(食べ方,消極的)』としてみた。■■サブグラフは,やや出現頻度の高い「考える」を中心に「違う」「人」「気持ち」「給食」の■語からなり,『意識(食べ方,人を想う)』と名付けられた。■■サブグラフは,やや出現頻度の高い「野菜」に繋がる「働き」「知る」「良い」などの■語で形成され,これは『知識(野菜の良さ,働き)』という名称と考えられた。■■サブグラフは,「鼻」「口」の 語のみで,これも■■サブグラフと同様に名付けることは難しいが,『食事行動(食べ方)』としてみた。■■サブグラフは,これが今回の分析の中で一番大きなサブグラフを形成していると思われるが,最高出現回数の「食べる」を中心にして,「一緒」「好き」「嫌い」「食べ物」「思う」「苦手」と全ての語が「食べる」に繋がっていた。これは,『意識(食べ方,想像)』と名付けられると考えた。■■サブグラフは,これも 語しかないサブグラフで,名称付けが難しいが,『食行動(食べ方,自己暗示)』と考えられた。最後の■■サブグラフは,これも■語しかないサブグラフで,「量」「減らす」「自分」の■語であり,特徴として,■■サブグラフ,■■サブグラフ,■ サブグラフ,■■サブグラフ,■■サブグラフと隣接し,それぞれ関係性が低いながらも繋がりを持つサブグラフである。これも名づけることが難しいが,『食事行動(食べ方,自己工夫)』とできるのではないかと思われた。■これらのサブグラフの名称を見ると,行動変容に必要な【知識】【意識(態度)】【行動】が揃っていることが分かる。研究授業をすることによって児童に考えさせ,野菜のおかずを食べるという行動変容に必要な要素を学習させることができたのではないかと推察することができた。また,■つのサブグラフの読取により,児童の思考傾向,特徴なども掴むことができるものと思われた。■ここまでの作業なら,あまり統計に慣れていない学生などでも指導教員の指導の下で作業を行い,児童が書いた内容についてその傾向を知ることができ,児童の実態やその後の対応などについてもヒントを得られるのではないかと考えられる。一般に,食に関する指導などの一定の教科書がない授業で用いたワークシートの扱いは,とくに実習学生においては,児童個別に目を通し,記述している内容に簡潔なコメントや励ましなどを記入し,児童に返却をしていくことになるため,記載されている内容を概括的に捉えたり,その傾向を考えたりすることまではせず,その時の授業の感覚的な評価に繋げていくことはあるように思われる。それでは貴重な児童からの情報を見逃してしまうことになる。日頃から児童などのライフステージとの交流が少ない学生― 38 ―

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