■■■■■授業外学習の課題(中略)■■■(2)言葉の意味・漢字の字形を調べる学習■■■授業中、自分にとって聞き慣れない言葉・見慣れない漢字が出てきたら、自主的にメモしておき、授業後に一つ一つ辞書を引いて丁寧に調べる事。■■私の科目における漢字の「手書き」指導は、学生に正確な画数の字形を書かせるという事それ自体を最終目的としているわけではなく、その先に、学生の語彙を増やし教養を深めるというステージを想定している。■《■6■》■大学の授業で用いられるテキストと「教科書体」■■私は、ほぼ毎回の授業の中で、紙の講義資料(テキストに相当する印刷物)を学生に配布している。その講義資料の印刷原稿を作成するに、科目によっては、版本・写本などの影印のコピーを鋏と糊で切り貼りするといったアナログ的な方法を採る事もあるが、多くの場合、Wordで文章を入力して作成する。■文章の中に、旧字体の漢字など、特に画数の多い漢字を用いる場合は、その漢字を構成する線の一本一本がはっきり見えるように、特別に拡大して入力している。■私はかつて、学生の「手書き」学習の「手本」として、「明朝体」より「教科書体」の方が相応しいとの考えから、自分の講義資料の文章を全て「教科書体」で入力しようと試みた事があったが、上手くいかなかった。■例えば、「教科書体」で入力した漢字は、「明朝体」で入力した漢字と比べた場合、ポイントが同じであっても、一回り小さく収斂して見え、読みづらく感じられた。■■現在、日本の公的な文書の本文の印刷文字のサイズは、「■■■■ポイント」が標準とされている。試しに、標準よりやや大きい「■ ポイント」の「教科書体」の漢字と、標準的な「■■■■ポイント」の「明朝体」の漢字を比べてみたが、後者の方が、漢字の「窓」の潰れが少なくクリアに見えた。■「教科書体」は、大量の文章を載せる講義資料の「フォント」としては、使い勝手が良くないと考えざるを得なかった。■また「教科書体」は、もっと根本的な問題もはらんでいた。「教科書体」では、入力できる漢字の数(種類)が限られており、「明朝体」なら漢字変換ができるのに、「教― 26 ―
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