広島修道大学 教職課程年報第15号
40/50

いれば、その講義動画が再生される度に、その箇所も繰り返し再生される事になり、視聴する学生にとって非常に煩わしい。 オンデマンド型授業に用いる講義録画を撮影するにあたっては、もし教員がミスをしたら、すぐにその箇所を消去して撮り直しをする事が望ましいのであり、そうした撮り直しの作業をスムーズにするためには、予め細かく「シーン割り」してから撮影に臨めばよい。 (8)各シーンの撮影の順序 ■前稿でも述べたように、私は、デジタルビデオカメラ1台に対して、形状の異なる2種類の三脚を用意した。そして撮影する対象によって、それに適している方の三脚を選択し、その三脚のアームの先に、その三脚専用のアダプターとネジを用いて、デジタルビデオカメラを固定して撮影した。 ■例えば、ホワイトボードに書いた文字を撮影する場合は、直立したアームを持つ三脚(垂直型アーム三脚)を用いた。ホワイトボードから2m程度離れた地点に、その三脚を置き、アームの先にデジタルビデオカメラを付け、そのレンズが前方のホワイトボードと向き合うようにセットし、アームの高さ(長さ)を調整して撮影した。 また、テーブルの上に載せた実物資料や写真資料を撮影する場合は、テーブルのすぐそばに、横に伸びたアームを持つ三脚(水平型アーム三脚)を置き、アームの先にデジタルビデオカメラを付け、そのレンズが下方を向くようにセットした。そして資料の上方20~30cm程度の位置から、資料を真っ直ぐ見下ろすような形で撮影した。 私の講義1コマ全体の構成は、板書しながら解説するパートと、実物資料や写真資料を見せながら解説するパートとを、交互に繰り返す形になっているため、いきおい2種類の三脚を交互に使い分ける事になる。 しかし実際の所、デジタルビデオカメラをそれぞれの三脚に何回も付けたり外したりする作業は、非常に煩わしいものである。特に水平型アーム三脚にデジタルビデオカメラを付ける際は、デジタルビデオカメラが自重に負けてずれたり落下したりする事のないよう、毎回非常に気を遣う。 私は、デジタルビデオカメラを2台の三脚に付け外しする回数を減らせば、もっと撮影の能率が上がるのではないかと思い、試験的に、各シーンの本来の順番を敢えて― 38 ―

元のページ  ../index.html#40

このブックを見る