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2017/07/06【法学部】国際政治学科の学術講演会を開催しました

 2017年6月23日に国際政治学科の学術講演会を開催しました。
 本学では、2018年4月に、現在の法学部国際政治学科を基盤とし、国際コミュニティ学部を開設することを予定しています。国際政治学科と地域行政学科の二つからなる新たな学部の創設に着手したことは、若い世代が複雑化する国際情勢に対する理解を深めること、そして日本社会のあり方について考えを深めることが、私たちの暮らす社会の持続的発展にむけた、欠かせない基盤だと考えたからです。新学部設置にむけた思いを広く学内外の皆さまと共有し、また、世界と日本のあり方に対する理解を深める機会をともに得ることをねらいとして、このたびの講演会を開催いたしました。
講演会には、日本近現代史をご専門とされ、言論界のオピニオンリーダーのお一人である加藤陽子氏(東京大学大学院・教授)を講師にお迎えし、「近代の戦争と国民の関係を考える」を演題としてご講演いただきました。当日は本学学生に加え、学外からも多くの参加があり、参加者は160名を越えました。
 ご講演は、「過去の戦争における、国民の立ち位置を測ることは可能なのか」、「『知らされていなかったから』、選択を誤ったといえるのか」の、二つの論点のもと展開されました。ひとつめの論点については、「輿論」と「世論」の違いを示したうえで、日露戦争および太平洋戦争期における知識人・為政者の言葉を紐解きながら、国民が戦争に対して必ずしも反戦の姿を示していなかった様子をあぶりだしました。二つ目の論点については、日本の為政者が満州事変、日中戦争へと進む中で、東アジアでの戦いを、世界旧秩序の矛盾を正すための戦いであると意味づけを転換したことで、日本人の戦争観が形成され、殲滅戦争へとつながっていったことを論じました。
講演会を通じて加藤氏は、日露戦争から太平洋戦争期に登場した多様な人物の思想や主張を、具体的な資料を用いて分析されました。文献資料をひも解き、その解釈を重ねることで、その時代の姿を掴み取るという、歴史学のアプローチがもつ魅力と力を、体感することのできる講演会でした。

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