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2017/07/06【学習支援】

第60回 LSCドキュメンタリー・アワーを開催しました

ホロコーストの根源とヒューマニズムの責任

 良質な映像作品を、解説付きで視聴できるLSCドキュメンタリー・アワー

 第60回は、1993年のスピルバーグ監督によるハリウッド映画「シンドラーのリスト」をもとに、ホロコーストの根源とヒューマニズムの責任について人文学部の山尾涼先生が解説してくださいました。第二次世界大戦下、ナチスドイツはユダヤ人を迫害し、その犠牲者は600万人にも上ると言われています。なぜユダヤ人が迫害されるに至ったのか、なぜヒトラーが首相で選ばれることになったのか、1000人以上のユダヤ人を救った実在の人物であるシンドラーが取った行動の意味は何だったのかについて、ヒューマニズムという言葉を手がかりに考えました。

 映像を見ながら山尾先生から、「ヒューマニズムとは本来、あらゆる民族・文化・人間全般を肯定する態度のことであり、当時のドイツにもそれは存在していたが、ユダヤ人をその枠から除外した」、「その背景には当時のドイツの政治的・経済的困窮による劣等感、不満が根底にあった」、「当時のドイツには、ユダヤ人を迫害することはドイツ人のために正当なことであるという言説が広まっていたが、それに抗う人もいた」という解説が加えられました。
 そして、山尾先生はハンナ・アーレントが使った”banal”(陳腐である、凡庸である、根本的に無批判な態度により自分を委ねてしまう態度の意味)という言葉を紹介し、「シンドラーは当初、完全な善意からユダヤ人を救ったわけではなかったが、少なくとも”banal”ではなかった。ナチスに抗った人の中にも社会的言説を鵜呑みにしない、”banal”ではない人がいた」と説明されました。

 上映後、参加者から、「ヒトラーの著書が再刊行されたことについてどう思うか」、「ドイツは今移民を多く受け入れているが、現実はどうなっているのか」という質問がありました。企画終了後も山尾先生に質問する学生が相次いでいました。
 また、アンケートには「90分があっという間だった」、「ずっと昔あったことではなく、いつでもありうることである」、「さらに自分でも調べてみたいと思った」といった感想が寄せられ、私たちにとって重要かつ必要なことについて深く考える機会になりました。

 次回のドキュメンタリー・アワーは後期に行います。10月25日(水)、今年完成したばかりの9号館9206教室にて、健康科学部の岡本洋子先生による「『和食文化を伝える食育』を考える」を開催します。どうぞご参加ください。

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