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2016/11/24【学習支援】第58回LSCドキュメンタリー・アワーを開催しました

欧州統合の理想と現実 — The Great Euro Crash

 良質な映像作品を、解説付きで視聴できるLSCドキュメンタリー・アワー

 第58回は、商学部の中井教雄准教授による解説を交えながら、2012年英国BBC製作の「欧州統合の理想と現実-The Great Euro Crash」を上映しました。ヨーロッパの平和と豊かな社会という理想を夢見て成長し続けてきたEUとユーロ圏が、いま崩壊の危機を迎えています。2016年6月23日、イギリスは国民投票の結果、EU(欧州連合)からの離脱を決定しました。これで事実上、過去に共通通貨「ユーロ」の使用を拒否したイギリスが、遂に欧州経済圏からも独立することになりました。やはり理想は理想であり現実には成り得ないのでしょうか。 今回はユーロ導入から危機までの経緯を現代社会の政治経済問題を踏まえて考えました。

 ドキュメンタリー上映後、中井先生は難解な金融・経済のキーワードを丁寧に解説し、ユーロに加盟するメリット・デメリットを説明しました。そして、経済格差や移民問題からイギリスがEUを離脱(Brexit)したことに触れ、当日の日経新聞の記事を参照しながら、現在のイギリス経済の失速についてはEU離脱が遠因になっていると言及しました。最後に欧州危機から私たちが学ぶべき教訓について、身近な学生生活に当てはめて考えを深めました。その後、学生から多くの質問があり、「EUではどのような形で金融政策が採られているのか?」や「なぜ経済的に弱い国をEUに入れたのか」など、その後の議論につながりました。

 参加者からは、●中井先生の解説がとても分かりやすかった●欧州の統一を後押しするはずだったEUが今や危機に直面していますが、その背景に楽観的な見通しやずさんな対応が複数存在していたことがわかりました●EUがなくなっても東欧が貧しくドイツが豊かなのは変わらない。EUがスケープゴートにされていて、必要な地域産業政策を政治家・経済学者が本気で考えるべきと思った●丁寧に質問に答えて下さりありがとうございました●知っていた知識の理解をより深めることができ、そこから新たな問題に興味が湧いた。といった多くのコメントが寄せられました。

 さて、今年度のドキュメンタリー・アワーは今回で終了いたしました。講師を担当された先生方、参加された学生・教職員の皆さんに心より感謝申し上げます。また来年度も学習支援センターでは充実した企画をみなさんにご案内したいと思いますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

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