ニュース

2014/12/25【学習支援】「アカデミック・スキル講座(6)」の開催報告

 「アカデミック・スキル講座(6)読む力—批判編」を開催しました

 学習支援センターでは、大学で学ぶのに必要とされる「読む力」と「聴く力」のスキルアップを目指す全6回の「アカデミック・スキル講座」を開講しています。その最終回となる「読む力—批判編」を12月12日(金)に開催しました。書かれているものを鵜呑みにせず、さまざまな視点から多面的に文章にアプローチすること、また論理的な整合性に注意を払いながら読むこと、この二点が今回の講座のねらいでした。
 
 はじめに絵本『三びきのコブタのほんとうの話』を読みました。これは、「三びきのこぶた」の物語をオオカミの側から描いたものです。出来事は複数の視点から解釈されうること、出来事の切り取り方には語り手の主観が必ず入り込むことを認識してもらうことがこの絵本を取り上げた目的でした。実際、参加者からは、もとの物語とまったく印象が違う、オオカミは悪いことをしていない、といった感想があがっていました。
 それに続いて、語彙・表現の選択によって文章が読み手に与える印象を左右する例を紹介したうえで、のちに冤罪であることが明らかになった事件を発生当時に報じた新聞記事を読み、否定的な含意のある語彙や表現を見つけるワークに取り組みました。容疑者が凶悪な犯人であると決めつける表現に目を向けることによって、書かれていることを鵜呑みにせず、とりわけ価値評価が強く含まれている語彙・表現に注意して読む必要性を学びました。
 
 講座の後半では、議論の説得力を、1)結論(主張)と根拠の関係が論理的なものとなっているか、2)根拠は正しい/強力か、という二つの視点から評価する方法を学びました。多くの例文を読み、論理的なつながりの有無や隠れた根拠・前提の有無、根拠の強弱などを考えるというものです。苦戦する参加者も多く見られましたが、論理的思考への入り口となったのではないでしょうか。

 全6回の「アカデミック・スキル講座」には、1年生から4年生まで、合計43名が参加しました。「大学のレポートだけでなく日常生活においても必要なスキルを学べた」、「文章の部分だけでなく全体を見ることの大切さを学べた」—参加者からはこのような感想が寄せられています。日常生活およびアウトプットとの連続性を意識しつつ、「聴く」、「読む」のスキルアップに取り組んだ「アカデミック・スキル講座」、次年度以降もよりよいかたちで開催していくことができればと考えています。

ニュース