学生生活・教育

TOPページ > 学生生活・教育 > 学びの自己点検ツールとしてのGPA

学びの自己点検ツールとしてのGPA

 広島修道大学では,2013年度からWeb上で閲覧できる「学習カルテ」を立ち上げました。学生の皆さんは,自分の学習カルテの「成績情報」を閲覧することで,単位修得状況を確認することができます。そして,この成績情報には,単位修得状況だけではなく「GPA」という数値も記載されています。おそらく皆さんにとって「GPA」は見慣れない・聞き慣れない言葉でしょう。「GPA」とは何か,またそれを学習カルテに記載する目的は何か,を以下に説明します。本学における皆さんの「学び」をより充実したものにするために「GPA」をぜひ活用してください。

GPAとは?

 まず皆さんに考えていただきたいのは,学びの「量」と「質」の違いについてです。
 例えば,XさんとYさんが,同じ期間内で二人とも20単位ずつ修得したと仮定しましょう。二人とも修得単位数が同じですので,その意味で,二人の学びの「量」には差がないと言えます。しかし,Xさんがオール「A」の成績をおさめ,Yさんがオール「C」の成績をおさめていたとするならば,二人の学びの「質」には大差があります。このような学びの「質」は修得単位数だけからは見えてきません。GPAとは,まさに,このような学びの「質」を可視化するためのひとつの指標なのです。
 GPAの具体的な計算方法は以下の通りです。
 前述のように,本学では,科目の成績は,「AA」「A」「B」「C」「D」というレターグレードで表示されます(評価不能の場合は「X」で表示されます)。これらのレターグレードの基となっている点数(100点満点)を,次の式によって一定の数値に置き換えます。*
 GP=(評価点-55)/10 (ただしGP<0.5はGP=0.0とする)
 点数ごとに割り振られたこの数値を「GP(Grade Point)」と呼びます。GPAとは,次の計算式によって算出される「履修1単位あたりのGPの平均値(Average)」を言います。**
 GPA =(履修科目のGP × 当該科目の単位数)の総和 / 履修科目単位数の総和
-----------------------------------------
*2013年度までのGPは,レターグレードごとにAA=4,A=3,B=2,C=1,D・X=0と対応付けられていました。
**ただし,原則として,卒業所要単位数に算入しない科目や,各種の認定科目(入学・編入学時の認定科目,外部資格・検定の認定科目など)は算出対象からは除かれます。

簡単な具体例

 具体例を使って実際に計算してみましょう。
----------------------------------------
 Zさんがある学期において,「○概論(2単位)」「△実習(1単位)」「□演習(2単位)」という三つの科目を履修したと仮定します。そして,それぞれの科目の成績が次のように評価されたとします。
 ○概論(2単位)→75点  △実習(1単位)→85点  □演習(2単位)→65点
 それぞれのGPは,さきほどの計算式に従えば次のようになります。
 ○概論(2単位)→2.0  △実習(1単位)→3.0  □演習(2単位)→1.0
 そうすると,Zさんのこの学期におけるGPAは次のように計算されることになります。
 GPA=(2.0×2+3.0×1+1.0×2)/(2+1+2)=9.0÷5=1.8
 つまり,Zさんのこの学期のGPAは「1.8」だった,ということです。
----------------------------------------
 なお,学習カルテの成績情報には,学期ごとのGPA以外に,入学以降のすべての成績についてのGPA(累積GPA)も記載されています。

GPAから見えてくるもの

 GPAからは,修得単位数だけからは分からない学びの「質」が見えてくる,と先ほど書きました。この「質」というのは,まずはもちろん,単位修得した科目の成績レベル——「AA」「A」「B」「C」という成績の高低——を意味しています。しかし,それだけではありません。GPAの計算式の分母にぜひ着目してください。分母には,単位を修得した科目の単位数のみならず,(履修登録はしたものの)単位修得できなかった科目(つまりD・Xの科目)の単位数も算入されます。そのため,DやXの科目があれば,それに応じてGPAの値は下がることになります。

 さきほどのZさんの例で考えてみましょう。Zさんが,「○概論(2単位)」「△実習(1単位)」「□演習(2単位)」のみならず,「◎研究(2単位)」という科目も履修しており,この科目については学期途中で〈履修放棄〉したため「X」という結果が出たとしましょう。そうすると,分子は同じ「9」だとしても分母は「7」になるため,GPAは「1.8」から「約1.3」へと大きく下がることになります。このように,D・Xの科目の存在は,GPAに負の影響を与えることになるのです。
 どんな場合に,履修登録した科目の結果がDやXになるのでしょうか。いろいろなケースが考えられるでしょうが,主な原因としては,シラバスを読み込まなかったり過剰履修をしたり,といった「計画性」の問題や,いったん履修登録したあと軽々に履修放棄してしまうといった「粘り強さ」の問題を挙げることができるでしょう。このような「計画性」や「粘り強さ」といった側面は,修得単位数には必ずしもはっきりと現れてきませんが,GPAには如実に反映されます。まさにそれゆえに,GPAは,「総合的な学修パフォーマンス」の指標と見なされているのです。***
-----------------------------------------
***アメリカをはじめとした諸外国では,すでにGPAが「計画性」や「粘り強さ」といった行動特性の指標として認知されています。日本においても今後,GPAの社会的認知度が上がり,「あなたの在学中のGPAは何点でしたか?」と聞かれる場面が増えてくることも予想されます。

GPAを活用するために

 学生の皆さんには,もちろん,修得単位数という学びの「量」にもきちんと配慮してもらいたいのですが,修得単位数は,学びの「質」の自己点検ツールとしては活用しにくいものです。そこに,GPAの出番があります。皆さんには,ぜひともGPAを,学びの「質」の自己点検ツールとして大いに活用していただきたいと考えています。
 それでは,GPAを向上させるためにはどのようなことに注意すればよいでしょうか。
 まずは,あたりまえのことですが,「C」で満足せず,できるだけよい成績を目指してください。履修登録した全科目の単位を修得したとしても,仮に点数がオール「60点」ならばGPAは「0.5」です。これを少しでも「4.5」に近づけるように頑張ってください。
 他方で,「A」や「B」の成績を取ったとしても,「D」や「X」の科目があれば,先ほど見たように,それらによってGPAは大いに低下します。「D」や「X」を避けるために次の点に注意しましょう。
 まず,履修登録の際には,シラバスをしっかりと読み込んでください。また,必要以上に多くの科目を履修してあとで負担にならないように注意してください。そして,いったん履修登録したからには,軽々に履修放棄をせず,粘り強く授業に出て,予習・復習にしっかりと力を注いでください。——このような「計画性」や「粘り強さ」がGPAに如実に反映されます。
 そして,「計画性」や「粘り強さ」という性格は,皆さんが実社会に出てから非常に大きな支えとなるはずのものです。GPAという学びの自己点検ツールを大いに活用して,学びの「質」をできるだけ高め,社会に出て大きく羽ばたくための能力をしっかりと身に付けてもらいたいと考えています。

facebook

twitter

ページトップへ

  • 後援会サイト
  • 3つのポリシー
  • 教職員公募
  • 障がい学生支援について