大学広報
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2017作品コンテスト入賞作品

私のふるさと国頭村

沖縄県立名護高等学校2年  宮城 翔

 みなさんは沖縄県国頭村を知っていますか。知らない人が多いでしょう。その名前も初めて知った人ばかりだろうと思います。では、「ヤンバルクイナ」という生きものや、「やんばるの森」という言葉を知っていますか。こちらは多少名前を聞いたことがある人もいるでしょう。その「ヤンバルクイナ」が住む「やんばるの森」があるのが僕の出身地、国頭村です。国頭村は緑豊かな山々と、美ら海に囲まれた、まるで日本の端のような田舎です。
 国頭村について簡単に説明いたしますと、国頭村は沖縄本島の最北端に位置し、村の面積80パーセント以上を森林が占めており、人口は5,000人に満たない村です。青い海と白い砂浜が美しいビーチや、天然記念物であるヤンバルクイナが生息していることで有名で、テレビでも取り上げられることもたびたびあり、沖縄を訪れる観光客もわざわざ足を運ぶなど観光地として人気で、最近は都会のせわしなさに疲れた人たちの移住も多くいます。
 しかし、観光客にいくら人気であるといっても、住民からも愛されているとは限りません。
僕はつい最近まで国頭村の出身であることをコンプレックスに感じていた。村内に本屋はなく、コンビニはわずか2件、一番近いコンビニに1時間かかる地域もあります。若者の流行の情報が入ってくるのは2週間遅れ。都会に住む友人や従兄弟からは、
 「えっ、国頭って竹やりもってヤンバルクイナ追いかけてるんでしょ。」
 「おまえの住んでるとこって、電話つながんの。」
などとからかわれ、恥ずかしさと悔しさで方言や訛りをださないように、気を張っていた時期もありました。
 ぼくが国頭村出身であることをコンプレックスなのを知ってか、僕の親は僕が幼いころから海外など、様々な所へ連れていってくれ、色々なことを経験させてくれた。僕自身も沖縄県の海外研修プログラムなどに参加し、去年はアメリカへ、今年はラオスを訪れました。そうして異文化に肌で触れ、自分の知らなかった世界を目にするたびに、それは自らの故郷の魅力を再発見することにつながりました。東京のコンクリートジャングルの中で、本物のジャングルのようなやんばるの森の貴重さを感じ、アメリカではファストフード店のハンバーガーを食べて、祖母が食べさせてくれる郷土料理の美味しさを知りました。海のないラオスでは国頭村のちゅら海の偉大さを学ぶことができました。「灯台下暗し」人は自分の足元を見落としがちです。そして「井の中の蛙大海を知らず」と言うことわざがありますが、蛙も海を知ることにより、井戸の深さを知れるのではないでしょうか。
 僕は海外などでの経験を経て、この夏はやんばるの森の奥深くにある琉球の神々が降り立ったと言われる、沖縄における天孫降臨の地を訪れるなど、もっと自らの育った国頭村についてもっと知っていこうとしています。国頭村も、三年前に国頭村の自然が国立公園に指定され、さらに現在は世界自然遺産への登録を目指すなど、世界へ国頭村の魅力をアピールをしています。
 そんな僕の愛すべきふるさと国頭村ですが、課題も多く抱えています。少子高齢化による若者が減り、働き手が不足していたり、過疎化が深刻になっています。
 これからの国頭村の未来を担っていく若者として、この国頭村やんばるの美しい自然や田舎であるがゆえの温かい人々のつながりなどを守りつつ、より発展させ、自らの唯一のふるさとに対して恩返しをするために、より自分自身の持つ国頭出身であるというアイデンティティーをよりたいせつにしていきたいです。