大学広報
University Public Relations

2017作品コンテスト入賞作品

わたしのまちの進むべき道

福岡県立修猷館高等学校2年  松尾 紘渡

 私は今まで地元について深く考えたことがない。福岡には一体どのような魅力があるのだろうか。まず、食事が美味いところがある。全国的に有名な豚骨ラーメン、もつ鍋、水炊きはもちろんのこと、讃岐うどんとは全く異なるコシのないうどんや福岡の焼鳥屋では定番の豚バラなどがある。名物でなくても、魚や野菜が安く美味いので、外れの店が少ない。次に、住みやすいところである。家賃が安く自転車や電車一本で都市部である天神・博多まで行くことができる。海や山が近くにあり、自然とふれ合うこともできる。
 現に福岡市は2016年の人口増加率が政令指定都市の中で一位に輝いている。福岡に移り住んだ人の多くが若者で、進学・就職のためであると考えられる。また転勤族で最終的に福岡に定住する人も多い。つまり、福岡の魅力は多くの日本人に知られていて、福岡は日本人に好まれるといえる。
 それでは海外の人々には好まれているだろうか。2016年の外国人の宿泊数のランキングにおいて福岡は七位である。また、この内韓国が約四割、韓国も含むアジアの人が約7割を占めている。一方で福岡を訪れる欧米人は極めて少ない。それでは福岡により多くの海外の観光客を誘致するにはどうしたらよいだろうか。
 確かに商業施設でのショッピングや豚骨ラーメン、もつ鍋といった「食」にスポットライトを当てたことを発信していくこともよいだろう。天神・博多には数多くのショッピングモールや電化製品店があり、品揃えには困らない上に、先ほども述べたように安くて美味いお店がたくさんある。しかし、この方針では一層多い観光客の獲得は困難であると考える。なぜなら、ショッピングをメインにした方針はアジア人向けのものだからだ。中国人韓国人の多くはショッピング目当てである。現に、アジア人観光客は増加しているが、それには限界があり、一層増した観光客の獲得にはつながらないと考える。
 私は福岡ならでは、福岡にしかない歴史的景観・伝統文化を軸にしたものを発信すべきであると考える。福岡には日清戦争後に建てられた八幡製鉄所や菅原道真公を祀っている太宰府天満宮、先日世界遺産に登録された沖ノ島などの歴史的建造物がある。これらの中でも自分の身で体験できる和紙づくりと川下りを推薦したいと思う。和紙づくりは明治時代から続く朝倉市秋月の伝統文化である。時間はかかるものの自分だけの和紙を作ることができる。川下りは柳川の代名詞ともいえる観光である。旧柳川城の城濠を辿り、水郷と呼ばれる柳川の美しい景観を味わうことができる。
 歴史的景観、伝統文化を軸とした発信を行うのは欧米からくる観光客を増やすためである。日本にやって来るアジア人がショッピング目当てであることに対して、欧米人は日本の歴史的景観や伝統文化を見ること学ぶことを目的としている。現に京都には多くの欧米人が訪れている。福岡を訪れる欧米人はまだ少ないが、日本には京都だけではなく、福岡にも歴史的景観や伝統文化があることを発信すれば、より一層多くの観光客を獲得することにつながるのではないか。
 福岡ならではの歴史的景観や伝統文化を発信して、欧米の人々に興味を持ってもらい来てもらうことが福岡と世界のつながりの第一歩だと思う。そしてそこで外国人と福岡人が交流し、福岡人が外国に興味を持ち、海外に行くことがそのつながりを深めることになると思う。最終的には福岡が「アジアの玄関口」としてだけではなく、欧米諸国とも同様な関係を築くことができると考える。