大学広報
University Public Relations

2017作品コンテスト入賞作品

日本一の広電

広島学院中学校2年  尾﨑 勇仁

 僕が住んでいる広島市は中国、四国地方で最も人口の多い政令指定都市であり、世界史上初めて核兵器で爆撃された都市である。
 「国際平和文化都市」として、平和を発信している。また、最近では、外国からの観光客が増えており、2017年度のトリップアドバイザーでも外国人に人気の日本の観光スポットとして、広島平和記念資料館が第三位に選ばれている。大阪や福岡はアジア系の観光客が多いのに対し、広島は欧米系の観光客が多い。僕は、この広島という街を誇りに思っている。今回、改めて広島の魅力をみつめなおし、何を発信したら良いか考えてみた。すると、僕が毎日通学で利用している路面電車の魅力を世界の様々な地域に発信できるのではという構想が生まれた。
 僕はさっそく、「広電」の愛称で親しまれている路面電車を調べてみた。広島の路面電車は歴史も長く、日本一の規模だということを知っていた。調べてみると1912年(大正元年)から路面電車は走っている。今は2017年なので、ほぼ百年の歴史がある。その間、1945年8月6日、原子爆弾が広島に投下されたことにより、車両のほとんどは被災したものの、市や軍の協力により、三日後には、運行を再開し、「復興のシンボル」と言われた。私も「一番電車が走った」というNHKドラマをみたが、その復興の電車がどれだけ広島市民を勇気づけたか分からない。その後、全国的にマイカーの普及により、各地で路面電車が廃止されたものの、広島は電車を走りやすくするため、軌道敷地内への乗用車乗り入れを禁止し、工夫をして運行を続けた。今では観光客からも親しまれている他、通学や通勤にも利用されている。広島の路面電車のメリットは次の二つである。
 一つ目は、三角州地帯である広島は地盤が弱いため、地下鉄をつくるには、多額の費用が必要であるため、路面電車の導入により、効率的な建設となっている。調べてみると、地下鉄の建設費は路面電車20倍の費用がかかる。
 二つ目は、交通渋滞の緩和である。通勤者のマイカー利用を削減することにつながり、交通渋滞は減少してきた。あわせて、エネルギー使用の削減につながり、結果的に環境問題に貢献している。今では時刻表どおりにくる広島の路面電車に通勤、通学、買い物客も満足している。
 この日本で、路線の長さ、年間乗客者数、車両の数がトップである広島の路面電車を交通渋滞で悩んでいる世界へ発信したい。例えば、アジアで渋滞に悩んでいるインドネシアのジャカルタやフィリピンのマニラにこの広島の路面電車を導入することを提案したい。路面電車の建設だけでなく、広島ならではの取り組み、定刻をほぼ走っている交通ルールの工夫、駅や港などのゲートウェイに直結している路線のあり方等、日本一の広島の路面電車を世界に発信したい。特に発展途上国についてはこれからインフラを進める中で、建設費が安い路面電車がおすすめである。また、雨季の豪雨にも強い路面電車により、交通渋滞だけでなく、交通事故も防げる。あわせて、通勤のマイカー利用が削減でき、環境改善にも貢献できる。近年、経済成長期であるインドネシアのジャカルタやフィリピンのマニラにはこの広島の路面電車が有効的だ。
 そして、交通事情を良くするとともに、日本や広島のルール等も伝えていきたい。